デート中に彼の父から電話が
夫は私と交際を始めたときから、結婚を強く意識していたようです。よく「結婚はいつがいいかな」と話すことがありました。ただ、当時の私は「まだ付き合い始めたばかりだし」と、彼の言葉を冗談に捉え受け流していました。
そんな彼は、親族などにも「彼女と結婚したいと思っている」と言っていたようです。ある日のデート中、彼の元に、彼の父から電話がかかってきました。めちゃくちゃ酔っぱらった様子で、勢いで電話をかけてきたよう。「今からごはんを食べにこい! 彼女も連れてこい!」と彼の父。かなり気分がよくなっていたのか、彼の隣にいた私まで声が聞こえてきたほどでした。
その際は、遠出をしておりすぐには帰れない距離。そのため行くことはできず、私は電話先で「はじめまして」とあいさつだけをして終わりました。
早く彼の両親に会いたい。そう思っていたら…
突然の父からの呼び出しにドキドキしてしまいましたが、このとき彼が両親にも結婚のことを話していると知り、次第に「そこまで本気で考えてくれているのだ」と思うように。なるべく早く、彼の両親とも顔を合わせたいと思っていました。
けれど、私が彼の父に会えたのは一度だけでした。この電話から数カ月後、彼の父が急死されたのです。もともと心臓が弱かったということでした。私は、棺の中の彼の父と、最初で最後の対面を果たすことになりました。
その後、私と彼は結婚。結婚した今、お義父さんのことを思うと「あのとき、ちょっと無理をしてでも彼の家に行けていたら……」と思ってしまうことがあります。これからも絶対に忘れることのできない出来事です。
著者:山田花子/30代女性・姉妹を育てるワーママ。毎日毎日、ドタバタ騒ぎで大変です。
イラスト:おみき
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
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