直球すぎる言葉が失礼…
結婚してから子どもを授かるまでに約10年かかった私は、結婚3年を過ぎたあたりから、不妊治療のクリニックに通っていました。当時、信頼できる友人にさえ治療のことを積極的には話していませんでしたが、根掘り葉掘り聞かれたこともなく、なんとなく察してくれているのが心地よかったです。
周囲より結婚が早かった私ですが、あとから結婚した友人たちがどんどん妊娠・出産していくのを見て気持ちの焦りはありました。ただ、周りの友人たちは、子どもがいない私にも分け隔てなく接してくれ、集まりにも誘ってくれたので、昔からの関係が変わることはなく、いつも楽しい時間を過ごすことができたのです。ただひとりを除いて……。
学生のころからなんとなく言動に不信感があった友人Aとは、個人的に会うことはなく、5~6人のグループで会うときに話す程度の関係性でした。その日も学生時代のグループで会うことになり、Aも参加。私以外はみんな出産経験があったり、妊娠中だったりで、Aにも当時1歳の子どもがいました。お店でランチを食べながら推しの話だったり、子育ての話だったり、美容や健康で最近頑張っていることだったりと、みんなでいろいろな内容の話をします。不妊治療のストレスから解放され、たくさん笑って楽しく過ごしていた私。しかし、Aの突然の言葉にあ然としてしまいます。
Aは私に向かって、「子どもがいないと寂しくない? 毎日何しているの? 時間がたつの遅いでしょ?」と直球すぎる言葉を投げかけます。私はあ然としながらも、「子どもは望んでいるけど、なかなかうまくいかなくて……。病院にも通ってるから案外忙しくしてるよ」と苦笑いで答えると、「え、まだ治療してるの? さすがに他の方法を試したら? 今のままじゃ子どもできないよ」とまさかの返答。返す言葉を失い、ショックを受けていると、その場にいた友人Bが「ちょっとA! 子どもがほしくてもできないつらさ、わからないの!?」と怒ります。するとAは「だって、もう3年も不妊治療してるじゃん。諦めたほうがよくない?」と言うじゃありませんか! この発言に激怒したBは、「もう外に出て!」とAに強く言い、お店の外へ連れ出したのです。残った友人は私に「Aの言うことなんて気にしなくていいよ」と声をかけ、なぐさめてくれました。
しばらくすると、ひとりでお店に戻ってきた友人B。イライラした様子で、「Aとは話しても埒が明かないから、帰ってって言った!」と言うのです。実はこれまで、Aのデリカシーのない態度を何度か指摘したことがあった友人Bは、今回Aを誘ったことが間違いだったと私に謝罪し、「言いたくないことは言わなくていいから」と気づかってくれました。その後、Aからの謝罪はなく、それ以来、Aに会うことはありませんでした。
その後Aが集まりに呼ばれることはなくなり、私だけでなく、みんなとも疎遠になったそうです。今は母親になれましたが、当時何も聞かずとも、いつも気づかってくれた友人たちには感謝しています。仲の良い友人にもハッキリと意見の言える友人Bの振る舞いを私も見習い、ハッキリ言うべきときには言おうと思った出来事です。
著者:川中あいこ/40代・ライター。マイペースな3歳の息子と、おてんばな1歳の娘を育てるママ。夫は帰宅時間が遅く平日ほぼワンオペ。転勤族で、日本中のおいしい物が食べたいと思っている。老後はどこに住むか想像するのが好き。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
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