右目がうまく動かない……
ところが、目薬をさしてもおさまらず、さらに軽いめまいまで感じました。試しに自分の指先を左右に動かして目で追ってみると、あるところから右目がうまく動かず、右側が見えにくくなっていることに気がつきました。
それでも休んでいれば治るだろうと思い、妻に「右が見えにくいんだ」とだけ伝えてから、部屋でネットを見たりして過ごしました。
しばらくすると、妻から話を聞いた息子が「病院に行ったほうがいい」と言い出しました。息子は最近、評判の良い眼科へ通ったばかりで、そこに行ってみようと言うのです。最初は「眼科なんて大げさだ」と思ったのですが、せっかくなら目の疲労も診てもらおうと、息子の運転する車で眼科に向かいました。
まさかの診断で別の医療機関へ
ところが、その眼科で先生が私の目の動きを見た途端、「あなた、脳卒中ですよ」と告げたのです。驚く私の目の前で、先生はすぐに専門の病院へ電話をかけ、「今すぐそちらに行かせます」と伝えました。
そして私と息子に「すぐに脳卒中センターへ行ってください」と急かし、考える間もなく、そのまま脳卒中を専門とする医療機関に向かうことになりました。そこで検査を受け、脳の画像(MRIやCTなど)を見ながら医師に「ここの血管が詰まっています」と説明され、即日入院が決まったのです。
異変を察知した医師に感謝
幸い、脳の血管が詰まっていた部分は軽度で、手術の必要もなく、翌日には血管の詰まりがとれ、目の動きも元通りになりました。脳卒中センターの先生や看護師さんは「眼科の先生がすぐに気づいてくれたおかげです」と言っており、私もまったくその通りだと感じています。あの眼科の先生には本当に感謝しかありません。
振り返れば、「また目の疲れだろう」と軽く考えて受診しただけなのに、家に戻ることなく入院しなければいけないほどの病気だったことに衝撃を受けました。そして、評判が良いと聞いていた眼科の先生は、まさに評判通り信頼できる先生だったと実感しています。
まとめ
今回の出来事を通して、ほんのささいな症状が思いがけない大病につながるのだと、身をもって知りました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:雪田龍治/60代男性・無職。
イラスト:sawawa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)
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