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母「引っ越し?」入念に練った作戦だったはずが…残念ながら記憶に残らず #母の認知症介護日記 194

「母の認知症介護日記」第194話。アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。

母・あーちゃんの施設を真剣に考える段階に入り、市の弁護士無料相談へと向かったワフウフさん姉妹。そこで弁護士さんから、たとえ父の同意を得ずにあーちゃんを施設に入れたとしても、ワフウフさん姉妹が罪に問われることはないと言われ、ついに施設入居に向けて動き出す決心がつきました。父には「体調管理のため入院した」と伝えることにして、当面の間は住民票も移さずに様子を見るため、最低限の荷物だけを持たせてあーちゃんを施設に入れる予定です。とはいえ、父が必死にあーちゃんの居場所を突き止めようとするのは目に見えているので、まだまだ気は抜けません……。

あーちゃんを誘って和食のお店でランチをしたときのこと。あーちゃんは、お刺身に「しょうゆをつける」ということはわかっていたようですが、目の前の小皿に入っているものがしょうゆだと認識できず、何をつけて食べればいいのかと聞いてくるように……。その後、髪を切りに行った美容院では、あーちゃんの頭がフケだらけという事実を目の当たりにしたワフウフさん姉妹。怪しいとは思っていましたが、お風呂にちゃんと入っていないことを確信。思っている以上に、認知症のせいであーちゃんの日常生活には支障が出ていたのでした……。

 

まだまだ考えることは山積み

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

あーちゃんとランチや美容院に行った日。実は、入所予定のホームをあーちゃんに見せようと計画していました。このところ、あーちゃんは何度言い聞かせても、週に1回は父と買い物に出かけてしまっていて、その理由が「大きな商店街で買い物がしたい」というものだったので……。

 

※たんたん:ワフウフさん姉妹の父。あーちゃんの夫。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

施設に入るために引っ越せば、大きな商店街も近くにあると説得しました。そして、いざ施設を見に出発。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

美容院からの出発だったことと、ランチや美容院に行くために歩いていたこともあって、姉・なーにゃんの家との距離感がよくつかめず、近いという印象は持ってもらえませんでした……。作戦失敗です。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

しかも、翌日には引っ越すこと自体も忘れてしまっていました……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

いろいろと作戦を練ったのに……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

それから数日後。知り合いの弁護士さんが時間を作ってくださったので、改めてあーちゃんのことを相談しました。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

すると、あーちゃんの財産を確実に守るためには、やはり後見人申し立て(=成年後見制度の申立ては、認知症などで判断能力が不十分になった人の財産管理や身上保護のため、家庭裁判所に後見人を選任してもらう手続き)をするべきだと言われてしまったのです。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

これから施設の費用も発生するなか、後見人の費用も負担するとなると正直厳しいです……。そもそも、父と離れて暮らすのに、本当に後見人は必要なのか……? まだまだ、考えることは山積みです。

 

 

あーちゃんとランチや美容院へ行った日。実は、もう1つ行きたい場所がありました。そこは、お世話になる予定の施設。面談と契約の日はすでに決まっていたのですが、それまでになんとかあーちゃん本人から了承を得たいというのが私たちの考え。会うたびに姉・なーにゃんの家の近くに引っ越そうと説得していましたが、実際に場所を見せてみようと思いました。

 

このところ、あーちゃんは何度言い聞かせても父と週に1回は電車に乗って大きな商店街へ買い物に出かけてしまいます。お昼を奢らされたり、財布からお金を抜かれていたりしても、全然わからない様子。本人は大きな商店街で買い物をしたいようなので、施設の近くにも大きな商店街があると伝えて連れて行ったのですが……。美容院から向かったのと、それまでに散々歩いたあとだったこともあり、位置関係がピンとこなかったようで、姉の家の近くだという印象は持ってもらえませんでした。そして、記憶にも残らず……残念!

 

先日、無料の弁護士相談には行ったのですが、これまで何度か相談していた知り合いの弁護士さんが時間を作ってくださったので、再度あーちゃんの施設入所について相談に行きました。その結果、今後も確実にあーちゃんの預金を守るために、後見人の申し立てを強くすすめられたのでした……。弁護士さんの言うことは理解できますが、施設に入って月々の支払いが発生するなかで、後見人への報酬も支払うとなると、資金計画が大きく狂ってしまいます。はたして、父と離れて暮らすのに後見人が本当に必要なのか……? まだまだ考えなければならないことは山積みです。

 

--------------

たとえ覚えていられないとしても、あーちゃんには事前に施設を見せて納得してから入ってほしかったと思いますが、残念ながらそれはかなわなかったようですね。後見人の問題は、まだこれから考える必要があると思いますが、まずは無事に施設での生活をスタートさせることを最優先してほしいです。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

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    この記事の著者
    著者プロファイル

    マンガ家・イラストレーターワフウフ

    昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。 2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。

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