非常識な後輩・A子
結婚式まで1カ月というある日のこと、会社の後輩であるA子から連絡が届きました。
「結婚したんですね! 絶対それ、結婚詐欺ですよ!」
この連絡に私は思わず「はい?」と返事。するとA子からは、「だって、アラフォーのお局ババアと結婚したい人なんてこの世にいませんから」と返ってきて、唖然としてしまいました。
A子は普段から、私のことを良く思っていないのです。彼女は若くてかわいいので常に異性からチヤホヤされてきたようですが、今の会社は完全に実力主義。ミドサーで自分よりも地味な私が上層部に褒められていることが気に食わないのでしょう。
私は、「彼とは入籍もしたし、一緒に住んでいるから詐欺じゃない。ご安心を」と冷静に伝えました。
それでもA子は「世の中には物好きもいるんですねー! それともお相手は60代のおじさんとかですか?」と馬鹿にしてきたので、夫は私より7つ年下だと告白。それを聞いたA子は、「嘘でしょ!? どんな手を使ったのよ。そんなのまともな結婚じゃない!」と、失礼なことを言ってきます。
私は、これ以上彼女にプライベートな話をする必要はないと思い、「お祝いする気もないなら私のプライベートにかかわらないで」とだけ言って連絡を区切ろうとしました。ですがA子は、「結婚式の日取りだけ教えてください」となぜか挙式日を聞いてきて、私は疑問に思いながらも「来月の月末よ」と返信。
するといきなり「私もその日に結婚式しますね! 職場の人はお局ババアのドレス姿なんて見たくないはずなので、私が同じ日にすれば断る理由ができて感謝されると思います!」と言ってきたのです。
彼に元気をもらい…
私は「さすがのA子でも本当に実行してくることはないだろう」と思いながらも、不安になり夫に連絡。会社の後輩が結婚式の日程をかぶらせると言ってきたことを相談しました。
「私はやっぱりおばさんだし、そんな人のドレス姿なんか見てもつまらないよね。本当は職場のみんなも後輩の結婚式に行きたがるかも」と吐露すると、「職場の人は僕たちの結婚式に絶対に来てくれるよ!ドレス姿だってキレイに決まっている。それに、君は会社の人望も厚い」と彼は熱弁してくれました。
この言葉を受け私は自分を取り戻し、A子のことは放っておくことにしました。
結婚式当日
そして迎えた結婚式当日。A子から「招待客を奪うことになると思いますが、恨まないでくださいね!」との連絡が届きました。式の合間だった私は、ひとまずそちらはどういう状況なのか聞いてみることに。どうやら、A子の式はまだ始まっていないよう。
職場の人たちがみんな自分の式に出席すると信じ切っている彼女に、こちらの状況を伝えることにしました。
「職場のみんなでこのメッセージを見て大爆笑しているけど」
実は、私のほうはすでに挙式が終わり、披露宴の準備中だったのです。職場の人たちは全員が私たちの結婚式に列席してくれました。
「ガラガラの結婚式はあなたのほうだよ。奪っちゃってごめんなさいね!」
このメッセージにA子は激怒。
「お局ババアの結婚式を選ぶなんておかしい! 普通は若くて可愛い子の結婚式を選ぶはずでしょ!? まぁ、職場のみんながいないだけで、親族や友だちはみんな来るから。お局ババアのつまらない式より、盛大に盛り上がるんだから!!」
私は返信せずに、式に戻りました。
A子「助けてください!」
その2時間後、A子から「助けてください!」と連絡が届きました。
新郎がいきなり帰ると言い出したらしいのです。何があったのか詳しく聞くと、職場の人たちが来ないことを心配した新郎に、A子は結婚式の日取りを私とかぶらせたことを話したよう。新郎は「そんな非常識なことをする女だとは思わなかった!」と激怒し、結婚を白紙にすると言っているとのこと。
そのような状況でも、A子は「私は何も悪いことはしていない!」と主張し、新郎に「今回の件は2人の間でのゲームだった」と説明しろと言うのです。
私は、「仕事のことならいくらでも助けるけれど、プライベートで助ける義理はないの。それじゃ」とだけ送って連絡を区切りました。
非常識な女の末路
結局、新郎の怒りは収まらず、結婚式は中止になったよう。会社の人から聞いた話によると、現在は離婚の話し合いをしているとのことです。なお、結婚式のキャンセル費用はA子が払うことになったそう。そのためか会社には図太く出社していますが、私に嚙みついてくることはなく静かに仕事をこなしています。
私はというと、みんなに祝福され結婚式を挙げられた喜びをかみしめつつ、仕事により一層精を出そうと頑張っています! いつも優しい彼には本当に感謝しています。これからも2人で幸せに暮らしていきたいです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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