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義両親の死後、引きこもりの義弟を私に押し付け失踪した夫⇒8年後に再会した夫が“凍りついた理由”とは

義両親が急逝したあと、夫は不倫相手のもとへ。古びた義実家と引きこもりの義弟だけを残して、私には離婚届を突きつけてきました。義実家はもともと夫名義でしたが、離婚時の財産分与で私名義に。

取り残された私は考えました――しばらくは義弟を支え、前を向いて生きていこうと。夫は、気のやさしい私が義弟の世話に追われて自滅するとでも思っているようでした。

義弟は某難関大学を卒業したものの、就職活動がうまくいかず、義両親から「落ちこぼれ」と罵倒され、数年で退職して引きこもってしまいました。精神的に不安定で自己肯定感が低いのも、無理はありません。でも、その経歴から考えれば、本来は高いポテンシャルを持っているはず。

 

私は義弟を励まし、ときに発破をかけながら、「これから一緒に人生を変えていこう」と話しました。しばらくは、私が生活面やメンタル面をサポートし、義弟には資格取得に向けた勉強に取り組んでもらおうと思っています。

 

「自滅なんかしない!」裏切った夫に宣戦布告

義弟に対して同情の気持ちがないわけではありませんが、今の私を突き動かしているのは「怒り」と「意地」です。心の底から腹が立っているんです。元夫の思い通りになんて、絶対にごめんだ! 自滅なんかしないし、私たちを踏み台にして、自分だけ幸せになろうとするなんて――絶対に許せません。私たちを敵に回したこと、後悔させてやりたいんです。

 

生まれてこのかた兄に勝ったことがなく、両親からもずっと馬鹿にされてきた義弟。最初は私の気迫に圧倒されていた義弟も、次第に自分がこれまでどれほど悔しい思いをしてきたかに気づき始めました。

 

義弟は、環境さえ整えば実力を発揮できる――そう確信した私は、元夫よりもずっと優れた成果を出せるはずだと信じて励まし続けました。あの男をぎゃふんと言わせよう、と。でも、義弟はまだ決心がつかないようです。「自分が本当に変われるのか、自信がない」と言う彼に、私はさらに強く背中を押しました。変わるための第一歩は、誰かに背中を押されるだけではダメ。自らの足で踏み出すべきなのです。

 

元夫が出て行ってから8年後…状況は一変?

何事もなかったかのように、元夫がふらりと戻ってきました。
「寄生虫の俺の弟はどうなった?」
「まだお前が養ってんの?」

バカなことを言っているわ。
「実は状況が一変して…」

 

 

8年間、本当にいろいろなことがありましたが、私は義弟と結婚しました。
「は?」

 

実は義弟、あれから目を見張るような変貌を遂げ、数年後には資格を取得。立派な会社に就職し、今では元夫よりも年収が高くなりました。最近ふと気になって、元夫の現在を探偵に調べてもらったんです。その結果、彼の経済状況もよくわかりました。出ていくときは「独立する」と豪語していた元夫ですが、結局は事業に失敗し、借金を抱えているようです。

 

今では兄に対して劣等感を抱くこともなく、自信を持って話せるようになった義弟。「どうしてそこまでのし上がれたのか」と兄に聞かれた義弟は、私のことを“女神”のような存在だと語り、「すべては彼女のおかげです」と答えてくれたんです。その様子を目の前で見ていた私は……ちょっと、いや、かなり恥ずかしかったです。

 

「やり直したい」と泣きつく元夫に私は…

元夫がふらりと舞い戻ってきたのには、それなりの理由がありました。事業に失敗して借金を抱えたうえに、あの不倫相手にも見捨てられたそうです。そして、「頼みごとを断れない私なら、きっと助けてくれるだろう」と思ったのだとか。今さら「やり直したい」「支えてほしい」だなんて……捨てた元妻のやさしさにすがろうとするなんて、本当にとんでもない人です。

 

そもそも私は、ただ“やさしいだけ”の人間ではありません。元夫を見返したいという気持ちから、義弟だった彼を利用するような形で関わってきたのです。それをすべてわかったうえで、私と共に歩み、戦い続けてくれた今の夫。さらにはプロポーズまでしてくれて、子どもという最高の贈り物まで授けてくれました。彼は――私なんかより、ずっとずっとやさしい人なんです。

 

昔はただやさしいだけだった義弟も、今ではきちんと「NO」が言えるようになりました。兄から援助を頼まれても、あっさりと断ったそうです。その後、元夫がどこで何をしているかはわかりません。

 

かつては私が一方的にサポートする立場でしたが、今では夫と対等な関係を築けています。お互いをリスペクトし合える、そんな良好な夫婦関係を――これからもずっと大切にしていきたいと思っています。

 

◇ ◇ ◇

 

自己中で身勝手な元夫には、あきれてしまいますね。でも、別れた妻は――やさしさに甘える人ではなく、やさしさに“応えられる”人を最終的に選んだようです。これからも仲良く幸せに暮らしてほしいですね。

 

【取材時期:2025年4月】

※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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