わざわざ好みを聞いてきたのに…
義実家へ帰省すると、義母が子どもたちに洋服をプレゼントしてくれることが度々ありました。長女は、以前はどんなデザインの洋服でも着てくれていたのですが、最近は好みがはっきりしてきたようで、フリフリの服は嫌がり、かっこいい感じの服を好んで着るように。帰省前に義母から長女の最近の服の好みを聞かれたので、「今は長男に憧れていて、働く車などのクールな洋服が好みみたいです」と伝えました。途中で電話を代わった長女も「お兄ちゃんみたいなかっこいいのがいい!」と話し、義母は「わかったわ! 見繕っておくわね」と返答。
しかし帰省当日、「長女ちゃんに似合うと思って、買ってきちゃった!」と満面の笑みで義母が差し出したのは、鮮やかなピンク色のワンピース。フリルがたっぷりとあしらわれており、事前に伝えた長女の好みはまったく反映されていませんでした。さらに「ママとおそろいもいいと思って、大人用のピンクのワンピースも買っておいたわ!」と言うのです。
長女は案の定「イヤだ! かわいいのは着ないの!」と機嫌が悪くなります。長女が喜ぶと思っていた義母は、それを見て「失礼ね! せっかく買ったのに!」と怒ってしまいました。長女の好みを聞いてくれたはずなのに、その好みと違ったデザインの洋服を着てほしいと言い、長女の反応が気に入らないと怒る義母のおとなげなさに、私は困り果ててしまいました。
すると、いつもは寡黙な義父が「それはお前の好みだろう。孫はお前の着せ替え人形じゃないんだぞ! ちゃんと孫の話を聞いてやりなさい。なんのために事前に好みを聞いたんだ」と母にはっきり言ってくれたのです。普段は何事にも口出ししない義父からの言葉にびっくりしたのか、義母はしばらくだんまり。その後、「ごめんね、女の子にフリフリを着せることに憧れがあったの。でもちゃんと長女ちゃんの話を聞けていなかったわね」と謝罪してくれました。そして「私も、長女の好みしか伝えておらず、かわいいものを嫌がることまでは伝えていなくてすみません。もしよろしければ、今度、長女の欲しいものを一緒に選びに行きませんか?」とていねいに伝えると、義母も、「これからはそうさせてもらうわ。せっかくプレゼントするなら、本当に喜んでくれるものがいいものね」と言ってくれたのでした。
かわいい孫に自分好みの服を着てもらいたいという気持ちは、私もわかります。しかし、せっかくなら長女が心から喜ぶ姿を見せたいです。長女の気持ちと義母の気持ちをどちらも汲みとるためにも、意見のすり合わせは大切だと学んだ出来事でした。
著者:桂ゆかり/30代・ライター。働く乗り物が大好きな4歳の男の子と、ティッシュをひらひらして遊ぶのが大好きな2歳の女の子を育てるママ。夫は夜勤のため、月〜土曜日までワンオペの日々を過ごしている。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
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