娘の進学に備えて貯金したいのですが、義母の浪費がひどく、私たちには貯金する余裕がありません。義母は「女の子の大学進学なんて不要、老い先短い私の自由を優先してちょうだい」と言ってきます。
私が娘の将来のことには口を出さないでほしいと伝えると、義母は「私がこの家の法律なんだから言うことを聞きなさい」と言われました。義父は娘にやさしく、娘の夢を応援してくれると言っているのですが、義母が本当に厄介で……。
ほんの少しでも私が意見すると義母はすぐに「文句があるなら娘を連れて出ていけ」と言います。同居を提案し、半ば強引に私たちを同居させたのは義母なのですが、ひどい話です。義父や夫は義母に従順ですが、私と娘はそうではないため気に入らないそうなのです。
「無理に従わなくてもいい、出ていってもらっても構わない」と、ことあるごとに涼しい顔して私と娘を追い出そうとしてくる義母。
家族から高額な家賃を取る義母
義母の浪費癖には、義父も夫も、ほとほと手を焼いています。私も働いているためお昼の用意ができないのですが、義母は午後からアルバイトに出かける義父に納豆ご飯やカップラーメンを出して、自分は友人とショッピングやランチに……。
義父がかわいそう……不憫でなりません。しかし、私がそう言うと義母は、義父は自分に対する感謝が足りないと怒り出し、「結婚してあげて、この家に住まわせてあげて、息子を産んで、孫にも出会わせてあげたのだから、あの人はもっと私に感謝すべきなのよ」と、ものすごい言いよう。
そんな義母のレジャー費は、私たちから取っている家賃から捻出されています。それでも足りない月は、「同居の親に小遣いも渡してないんだから当然でしょ」と言い、お小遣いをせびってきます。その家賃についても先日、急に2倍に値上げされ、30万円支払えと言われ……。
私はその理不尽な値上げに憤慨していろいろ言ってしまったので、私と義母の仲はいつにも増してギスギスに。しかし、一体そんな大金を毎月何に使うのでしょう。
家賃の値上げを告げてくる数日前、ご近所で新しい指輪を見せびらかす義母を娘が目撃していました。高い服を買ったり、高級レストランでランチをしたり。すべては自慢したいからなのです。娘は「承認欲求のかたまりだよね」と言って鼻で笑っていました。
義母抜きで家族会議をしたら…
このままでは、義母のせいで家計がひっ迫してしまいます。義母に不満がある人は、私だけではありません。私はついに動き出すことにしました。
翌日、私は覚悟を決め、義母ときちんと話をしようと、向き合うことにしたのです。やはり、月30万円の家賃には納得がいかないと伝えると……。
「私のことが気に入らないなら、離婚して出ていけば?」
「家賃を払わないなら住まわせないわ」
義母はいつものように強気に言い返してきましたが、私は、出ていくを受け入れました。
「お義父さんも私たちと一緒に出ていくことになりますよ?」
義母が家賃の値上げや浪費癖を改める気がないのなら、出ていこうと決めていたのです。私以外の家族もです。
「は?」
長い間ずっと義母に対して不満を抱えていた義父は、私と娘が義母に歯向かうことで追い出されるのなら、自分も一緒に出ていくと言ってくれたのです。もちろん夫も一緒にこの家を出て行くと義母に伝えた私。義母は、今までに1度も自分に逆らったことがなく、従順だった義父が、そんなことを言うなんて信じられないと驚愕していました。
しかし、義母と一緒に暮らしたいと思っている人は誰もいないということは紛れもない事実。義母抜きでおこなった家族会議で、みんな同じ気持ちだとはっきりしたのです。信じられずとも、義母はもう受け入れるしかありません。
自立せざるを得なくなった義母の末路
義父が出ていくということは、離婚を意味します。
義母は「婿のくせに!」と、いまいましそうな顔で義父に吠えました。しかし、今までさんざん義父をないがしろにしてきたのです。これは当然の結果でしょう。
さっそく、義父は弁護士に離婚の相談を始めました。義父の本気度を知り、義母は真っ青。離婚なんかしたら家族がバラバラになると迫ってきましたが、何のことはありません。家族がバラバラになるのではなく、義母がひとりになるだけのこと。私たちは、家を出たら4人一緒に住む予定。
その後、義父母は離婚し、私たちも義母とは縁を切りました。今まで働いたことのない義母は、浪費をやめて自らの生活費を自分で稼がなければいけません。家や土地を売れば資産になるはずですが、それはしたくないようでパートを必死に探しているようです。
一方、私たちはストレスフリーで快適な生活を送っています。娘の将来のための貯金も作れるようになりました。義父も肩の荷が下り、心が軽くなったと言って毎日笑顔で過ごしています。これからも、家族4人で仲良く過ごしていきたいと思います。
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家族という近しい関係だからこそ、相手への敬意と感謝を忘れてはいけません。一方的な搾取や尊厳を傷つける言動は、どんなに従順に見える人の心をも離れさせてしまいます。長年の我慢が限界に達したとき、人は自分の人生を取り戻すために決然と立ち上がり、新たな道を選ぶものなのかもしれませんね。義父が立ち上がったことで、家族全員が救われることとなりよかったです。家族4人で幸せに暮らしてほしいですね。
【取材時期:2025年5月】
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。