夫と話したところ、仕事が忙しいとのこと。ですが、それも期間限定のことだそうです。だから「今は辛抱してほしい」と……。「私がうるさく言わなければ、自分も怒らない」と言われましたが、仕事も家事もひとりでこなしている私としては、小言のひとつも言いたくなりますよね。
しばらくは、朝食の用意だけしてくれればいいと言われました。どうやら、寝に帰ってくるだけの生活になるようです。
「孫が楽しみ♪」義母からの連絡に戸惑い…
「妊娠おめでとう!」
「孫の顔を見るのが待ちきれないわ♡」
義母からハイテンションで連絡があり、突然のことに私は少し動揺してしまいました。
「誰が妊娠したんですか?」
「え?」
「隠さなくていいのよ」と言われても……本当に、私は妊娠なんてしていないのです。
実は義母、商業施設の中にあるベビー用品店で夫と偶然会ったそうです。義母は、義妹の子どもが遊びに来るのでお店に行ったようなのですが、そのとき夫が自宅用にベビーグッズを購入していたとのこと。義母が問い詰めると、夫は「私が妊娠している」と認めたそうですが、その話を私にすることは固く口止めされていたようです。
最近の夫の様子を考えると、この話を本人に問いただすのは得策ではないと判断。義母と相談して、不倫調査を依頼することにしました。義母は「もし不貞が本当なら絶対に許せない」と憤っています。というのも、義母自身がかつて義父の不倫を理由に離婚しているのです。
夫の“信じられない提案”に絶句!その後
義母から連絡があった少し後に、夫からも連絡がありました。知り合いに頼まれてベビー用品を買いに行ったところ、義母と遭遇したそうです。私が妊娠したと義母が勘違いし、何度訂正しても聞き入れてもらえなかったとのこと。そこで夫は、「この際うまく利用してみないか」と言い出したのです。
一時的に私が妊婦のふりをして話を合わせ、1カ月後に「流産した」と報告すれば、義母に妊娠を期待されることもなくなり、仕事にも集中できる──そんな提案でした。たしかに義母は少し思い込みが激しいところもありますが、本来とても思いやりのある人で、これまで妊娠を急かされたことも一度もありません。ましてや「流産」なんて、たとえ冗談でも言いたくない……決して口にしていいウソではありませんよね。
そもそも、夫がきちんと訂正していれば、それで済んだ話です。むしろ、すぐにでもそうすべきことでした。私は「話を合わせるつもりはない」と言い、義母には夫からしっかり説明してほしいと伝えました。
あれから1カ月。ついに不倫調査の結果が出ました。私は覚悟を決め、行動に移すことに。決行当日、帰宅した夫から慌てた様子で連絡が入りました。家の中から、私の物が一切なくなっていたからです。同居の際に持ち込んだ電化製品や家具もすべて運び出し、家はほとんど空っぽの状態。あまりの変わりように、夫は言葉を失ったようです。
私が「離婚したい」と伝えると、夫は拒否しました。しかし、私が「あなたの秘密の生活を知っている」と告げると、途端に黙り込みました。そして、この期に及んでまだ「繁忙期で忙しかっただけだ」なんて言い訳をしてくるのです。本当は──夫の不倫相手が妊娠し、すでに出産を終えていたのです。だから“忙しかった”んですよ。私はすべて知っています。探偵事務所からの報告書で、証拠写真や動画を何枚も確認しました。
夫の身勝手な嘘と裏切り…彼の末路は
「酔った勢いでたった一度の過ちだった」「本能に流されただけで、気持ちはなかった」──夫はそう言いました。でも、なんだか言い訳がましく聞こえます。大切な人を傷つけたくないのなら、そもそも本能に流されないと思うのですが……。
とはいえ、彼が相手を妊娠させたという事実は消せません。育てることはできないと伝えたものの、不倫相手は「産む」と言い張り、こう言ったそうです。「子どもの面倒を見てくれるなら、奥さんには黙っておいてあげる」と──。
勝手に始めた二重生活のストレスを、私にぶつけていた夫。私にバラされたくなかったとはいえ、家ではまったく家事をしないのに、不倫相手の家では率先して動いていたなんて……、一体どういうことなのでしょう。「もう二度と不倫はしない」「やり直したい」と懇願してきた夫ですが、こんな人のもとに戻るつもりは一切ありません。
夫は「不倫相手が自分に寄生するのが目に見えている」と苦い顔をしていましたが、子どもを認知した以上、養育費を支払っていかなければなりません。子どもが成人するまで責任を持って面倒を見る必要がある──そのことに、夫は今さら気づいたようです。「え、今ごろ気づいたの?」私はあきれて、思わず笑ってしまいました。
さらに、夫は義母からも「縁を切る」と言われています。もう逃げ道はありません。これからは父親としての責任を、しっかり果たしていってほしいと思います。
◇ ◇ ◇
都合の悪い現実であっても、それは自分が蒔いた種。しっかり向き合う必要がありますよね。ごまかしや逃げでは問題は解決しないので、父親としてしっかり責任を果たしてほしいですね。
【取材時期:2025年4月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。