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義姉「介護を押し付けんな!」実家に寄りつかない私に激怒→でも私に親を介護する義務はない…だって?

夢だったマイホームが完成し、とっても幸せな私。夫と幼い娘と3人で、楽しく暮らしています。

そんなある日、突然わが家に兄嫁(義姉)だという人が現れたのです。兄と私はもう何年も連絡を取っていないので、兄が結婚したことすら知りませんでした。義姉も最近になって私の存在を知ったとのこと。折り入って相談があると言われ、義姉の話を聞くと……。

結婚と同時に、義両親と同居を始めた義姉。2人に介護が必要なことを知り、兄と結婚してすぐ義姉は仕事を辞めて、今も一生懸命お世話をしていると言います。

 

そして、最近になって妹である私の存在を知った義姉。兄に私の住所を聞き出して、わが家にやってきたそうです。両親の介護にまったく関与せず、実家にも帰らない私に激怒していました。義姉は大粒の涙を流しながら「全部、私に押しつけるつもりだったの? ひどい!」と訴えてきたのです。

 

どうやら義姉は兄に騙され、介護要員にされてしまったようで……。

 

思い出すと胸が苦しくなる私の過去…

私が幼いころ両親が離婚。私は母に引き取られ、その後、母は再婚しました。再婚相手にも連れ子がいて、その連れ子が兄です。当時、私は3歳で兄が8歳。この4人での生活が私にとって、悪夢の始まりでした。

 

母の再婚相手は母にはやさしい人でした。しかし、私には興味がないどころか、母がいないときは「金食い虫だ」「俺はお前の父親ではない」などと暴言を吐いてきたのです。そんな父を見ていたせいか兄も、陰で私をいじめるように。兄が私をいじめていることを知らない両親は、兄の言うことを真に受け、私を叱ることが増えていきました。

 

兄が大切にしているおもちゃを私が勝手に持ち出して壊したと両親に報告し、両親が私に「本当なの?」と聞くと、私の回答を遮って「いいんだよ。しまっておかなかったお兄ちゃんが悪いんだ」と私に言う兄。そして、「妹は悪くない怒らないであげて」と私を庇って見せるのです。実際には、兄は自分でおもちゃを壊して両親の前で『いいお兄ちゃん』を演じていただけでした。

 

こんな状況だったので、何か問題が起こると真っ先に私が疑われるようになっていったのです。お皿を割ったのも、貯金箱のお金がなくなったのも、すべて私のせいでした。そうして、私は両親に反抗するようになり、勉強もイマイチ、運動もイマイチ。一方兄は、器用で勉強も運動も得意な優等生。兄との待遇の差は、広がるばかり。私は、家の中で徐々に孤立していきました。

 

1日も早く家を出たかった私は、高校卒業後、寮完備の工場に就職。そして、20歳を過ぎたある日、母が他界。私は血のつながった家族が1人もいなくなりました。

 

母の葬儀を終えて、兄に呼び出された私。兄から「お前はもう家族じゃない。お金に困っても連絡してくるな、もう他人だから二度と俺と父さんの前に姿を現すな」ときつく言われたのです。その後しばらく、父は母が亡くなったショックで塞ぎ込んでいたそうですが、数年して他の女性と再婚したと風の噂で聞いていました。

 

そのため、義姉が介護している義両親は、私の両親ではありません。義姉が『お義父さん』と呼んでいるのは、かつて私につらくあたっていた母の再婚相手(継父)。『お義母さん』と呼んでいるのは、私の母が亡くなった後に継父が再婚した、私とは全く面識のない女性なのです。

 

まして、私は兄の方から縁を切られていて、母が亡くなって以降、父から連絡がくることもありませんでした。

 

私が知っている兄と義姉が知っている兄

私が昔のことを話し終えると、義姉は真っ青な顔をしてぼう然。兄は家族思いでやさしい人。それが、義姉の兄に対する印象。兄からは義姉に「介護をさせるつもりはなかったけれど、仕事が忙しくなってしまい、どうしても頼らざるを得ない」涙を浮かべながらそう言ったそうです。

 

兄は仕事がどんどん忙しくなってしまい、今では介護は完全に義姉任せだそう。介護のためにも、義姉に苦労させないためにも自分が働かなければと言って、兄は朝早く仕事に出かけ、夜遅くまで働いて帰ってくると言います。義両親も最初はやさしかったけれど、最近では毎日のように罵倒されると、義姉は悲しそうに話してくれました。

 

しかし、私の知っている兄は全然そんな人ではありません。ギャンブル好きでいつもお金がなく、私は高校生のころ、バイト代をすべて兄に取られていました。女癖も悪く、いつも複数人の女性と同時に付き合っては、なにかと揉めていた兄。仕事が忙しいと言ってなかなか家に帰ってこないと義姉は言っていましたが、きっと不倫をしているのでしょう。

 

その日、義姉は半信半疑で帰って行きましたが、それからしばらくして、義姉から連絡がありました。私の話が本当か確かめるため、独身時代の貯金を切り崩して興信所に身辺調査を依頼したと言うのです。そして、調査の結果、私の話が事実だとわかったと同時に、衝撃の事実を知ったと話してくれました。

 

義姉から調査結果の詳細を聞いた私は、過去に兄や継父から受けたひどい仕打ちを思い出し、腹が立ってきました。仕返しの協力を申し出て、一緒に兄の実家に乗り込むことにしたのです。

 

兄と兄の両親の本当の姿…

兄の実家に到着すると、足を引きずりながら歩きづらそうに出てきた継父。私を見てひどく驚いていました。それから義姉が兄を呼び出し、兄もその場に到着。

 

全員そろったところで、調査結果を突きつけた義姉。介護が必要なはずの兄の両親がさっそうと歩いてパチンコ屋に通う姿や、兄と不倫相手の密会の様子を写した写真など、悪事のすべてをぶちまけたのです。

 

両親が要介護なんて、真っ赤な嘘。義姉に家事を押しつけて、身の回りの世話をさせて、義姉が来ない時間はギャンブル。兄の女癖も健在で、今は2人の女性と同時に付き合っていました。1人は会社の同僚で、もう1人はなんと既婚者。私と義姉は後日、2人の彼女たちにも兄の悪行を教えてあげました。

 

後日、義姉と兄は離婚が成立。兄は慰謝料を支払うために借金を抱えたそうで、今はひとり苦しい生活を送っていることでしょう。

 

義姉は介護のために退職した仕事に復帰し、今はバリバリ働いているようです。私も夫と娘と穏やかに暮らしています。義姉とはもう他人ですが、あれをきっかけに仲良くなり、今は友人として良好な関係を続けています。

 

◇ ◇ ◇

 

自分がラクをするために、人の善意を利用し、苦しめ、傷つけるなど許されることではありません。すべてが明るみになり、罰を受けることになったのは当然の結果でしょう。義姉が相談に来ていなかったとしても、遅かれ早かれ兄の悪事はバレていたのではないでしょうか。時間を取り戻すことはできませんが、義姉のこの先の人生に多くの幸せが訪れることを願うばかりです。

 

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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