老人ホームへの入所は、ワフウフさん姉妹があーちゃんのことを考えて決めたこと。あーちゃん自身、同じく認知症だった母のお世話をしていたときには、大変な思いをして「年を取ったら子どもの言うことに従うべき」と言っていたのに、いざ自分がその立場になると、まったく子どもたちの言うことなど聞いておらず、ワフウフさんはあきれています。もし本当に老人ホームへの入所を拒否するようなら、薄情と思われても今後は最低限のことしかできないと、ワフウフさんは思っていました。
やはり明確な言葉はなく…
老人ホームの入所を渋りだしたあーちゃんに振り回され、心が疲れてしまった私は、気持ちが上がらないまま病院の付き添いへと行きました。私とは違い、あーちゃんは満面の笑みでなにごともなかったかのように話してきます。
とはいえ、私の気持ちが上がらないのは変わらず……。
話の流れで、さらっとあーちゃんに老人ホームに行くことについて聞いてみると……?
あーちゃんは、やはりひとりで外出できないのが引っかかっているようでした。
そこで、私は言葉を選びながら慎重にあーちゃんを説得。
※たんたん:ワフウフさん姉妹の父、あーちゃんの夫
丸っきりウソを言っているわけではないので、許されるでしょう……。
すると、案外すんなりと納得してくれたあーちゃん。
しかし、今度は次から次へと質問が……。
しかも、どれもこれも以前に答えている質問です。結局、話は進まず……。またもやあーちゃんから「引っ越す!」という明確な言葉を聞くことはできませんでした。
あーちゃんが急に老人ホームへの入所を渋りだし、振り回されることに心が疲れてしまった私。数日間、自分からあーちゃんに連絡をとる気持ちにはなれず、通院の付き添いをする日がやってきました。病院に行くと、満面の笑みであーちゃんが私を迎えてくれて、黒い感情を抱いたこと自体がうしろめたく思えてきましたが、気持ちが疲れているのは変わらず……。
しばらくは当たり障りのない会話をしていましたが、話の流れで老人ホームへの入所が嫌なのかを聞いてみたところ「ひとりで外に出られないっていうのがねぇ……」とのこと。私が、それは父が落ち着くまでのことだと言うと、あーちゃんの表情は明るくなり「あぁ! そういうことなの!」と納得した様子。まさに、物は言いようです。
しかし、今度は「お金がかかるでしょ?」「引っ越すときは?」など、同じ質問を繰り返して、話が進まず……。結局「引っ越す!」という明確な言葉は聞けぬまま終わってしまいました。
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どうやらあーちゃんは、引っ越すこと自体に抵抗があるわけではなく、ひとりで外出できないことが引っかかっているだけのようですね。まだ説得の余地はありそうなので、なんとか無事に入所までたどり着けることを願いたいです。
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