元カノと再会。言われたことは
自宅マンションのエントランスにいたのは……なんと元カノ。彼女は、僕が大学生時代に交際していた人で、僕は彼女に「財力がないし、そもそも将来性もない」と言われフラれた過去があります。会うのは別れて以来だったので、再会した際はお互いにビックリしてしまいました。
そんな彼女は、このマンションの内見にきたと言います。お金持ちの恋人と同棲するために、マンションを購入しようと思っているとのこと。そして彼女は何気なく世間話をするふうを装いながら、僕の生活を探るように言いました。
「このマンションに住んでるの? 無理してない? 海は見えない階でしょ?」と。
この物件は、高層階からの眺望が魅力のひとつで、特に海が見える部屋は人気があるのです。彼女はそう言って笑いながら、「私たちは、あなたが住む階よりも上の階に住むことになると思うけど」と付け加えました。
娘の純粋な疑問に…
すると僕たちの会話を聞いていた娘が、首をかしげて「パパ、屋上って住めるの?」とひと言。
実は、僕たちはこのマンションの最上階に住んでいます。僕と妻、娘、そして義両親も一緒です。そのため、元カノが言った「(僕たちより)上の階に住む」という言葉に、娘は「最上階の上には屋上しかない」と、純粋に疑問に思ったようです。
娘の言葉に、僕たちが最上階に住んでいると理解した元カノは、顔を引きつらせて黙り込んでしまいました。そして結局、何も言わないまま、そのまま足早に去っていったのでした。
その後、大学時代の友人と会う機会があり、その際に元カノの話に。マンションで起こったことを友人に話すと、友人曰く、元カノは大学時代の知り合いたちに「高級タワマンを買って恋人と暮らす」と言いまわっていたそうです。しかし、最近になって「あの程度のマンションはやめた」とも言っていたよう。つまり、マンションを買うのは諦めたということだと思います。
きっと、僕たちが暮らす家よりも低層階で暮らすことが、彼女の中では許せなかったのでしょう。
何を選び、どう生きていくかは人それぞれだと思います。僕たちもこのタワマンの最上階に住むことを選びましたが、それは、義両親の「景色がいい家で暮らしたい」という夢を叶えたもの。決して、誰かと比べたいからという意図ではありません。
元カノは僕と別れたあとも、周囲より優位に立ちたいという思いで過ごしてきたのだと思います。僕は誰かと比べるより、自分なりの幸せを大切にする毎日を送りたい、と元カノとの再会で改めて感じさせられました。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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