夫の“反省”は口だけだった
義母は私にとってとても大きな存在でした。しかし、夫は完全に“育児逃避”。家事も育児もせず、夜泣きが嫌で仕事に逃げているのが見え見えでした。
妊娠中もつわりがひどかった私を見ては「つわりは病気じゃない!」と責め、家事を押しつけた夫。それを知った義両親は激怒し、「改心しないなら離婚されても仕方がない」と忠告してくれていました。
義両親の言葉に夫は反省をしていたと思っていました。しかし、ある夜、夫が「こっちは仕事でクタクタなのに、毎晩ギャン泣きのBGMつきとか地獄かよ!」と言い出したのです。さらに「しかもお前、日中も家事ロクにできてないじゃん。部屋も片づいてないし、メシも手抜き! 俺、しばらく実家帰るわ。マジでこの家、落ち着かない」と言い放ち家を出て行ったのです。私はすぐ義母に電話で相談しました。すると義母は「任せなさい! 明日、私の家に来てちょうだい」と言い電話を切ったのでした。
深夜ライブで夫にお仕置き!?
翌日、娘を連れて義実家を訪ねると、義母が「任せなさいって言ったでしょ?」と満足げな顔で出迎えてくれました。そして義母は、家の奥にある防音室を指差し「この部屋で、一晩中生ライブを聞かせたの!」そう言って、義母はいたずらっぽく笑いました。 そっと扉を開けて中を覗くと、顔面蒼白でぐったりした夫の姿が……。
この瞬間、義母の「任せなさい!」という言葉の意味がわかり私は笑ってしまいました。義両親は音楽が趣味で、夫が居た部屋は防音対策もバッチリなのです! まったく反省しない夫をこらしめるために一晩中楽器演奏をしてくれていたのでした。
夫が「笑いごとじゃない! 俺はゆっくり眠れなかったんだ!」と叫ぶのでした。すると義母は夫に向かって「たった一晩で根を上げるなんてみっともない! 母親はね、同じように眠れない夜を何度も過ごしてるのよ? 毎日ボロボロの体で、眠ることも食べることも後回しにして頑張ってきたのよ。それなのに……どれだけ思いやりがないの?」とピシャリ!
そして、義母はあらためてこう宣言しました。「前に言った通り、こんなんじゃ離婚されても文句は言えないよ!」とひと言。夫はうなだれて言葉も出ない様子。私はその様子を見ながら、ついに決意を固めたのです。
さよなら夫……!
意を決した私は「離婚します」と告げました。まさかの展開に夫は「えっ?待ってくれ」と青ざめていましたが、私はもう迷いませんでした。義母は「これ以上、あの子に振り回されることはないわ!」と後押しをしてくれたのです。こうして離婚が成立しました。
その後、私は娘と新しい生活を始め幸せに暮らしています。
◇ ◇ ◇
育児は想像以上に大変で、ひとりで抱え込むのは本当にしんどいものです。だからこそ、誰かの支えや、たったひと言の「大丈夫?」が心を救ってくれることもあります。本当にあなたを想ってくれる人を、大切にしてください。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。