事前にお世話の仕方を伝えたのに…
娘が生後4カ月のころ、大学時代の友人から連絡があり、20年ぶりに15人ほどのサークル仲間と集まることに。その日は土曜日だったので、娘のお世話は夫にお願いすることにしました。しかし、普段は気が向いたときにあやすくらいで、娘が泣いたり機嫌が悪くなったりすると、その後のことは私に丸投げなので、大丈夫かな……と心配に。
そこで、育児用ミルクを飲ませる時間や好きなおもちゃなど、事前に詳しく伝えようと夫に話をしましたが、「それくらい余裕だよ」とスマホの画面を見つめたまま適当な返事。不安に思った私は何度もしつこく伝え、さらに、お世話の手順や、娘が泣いたときのあやしかた、気をつけることなどもすべて細かくメモしました。夫に渡すと目を通してくれ「わかったわかった。この通りにするね」と言ってくれて、私はようやく安心したのでした。
そして当日、お店に到着すると、懐かしい顔ぶれが勢ぞろい。出産後、ほとんど家族としか会話をしていなかった私は友人との再会がうれしく、「今日は楽しむぞ!」と意気込んで席に着きました。
ところが、座って友人と話し始めてすぐに夫から着信が……。電話に出ると「娘が泣き止まない!」と電話口で慌てています。いつもなら育児用ミルクを飲ませる時間。おそらく娘はおなかが空いて眠れないのでしょう。事前に渡したメモを見て飲ませてあげてと言うと、「そんなの見てもわからないよ。どうしたらいいんだよ!」となぜかキレる始末。電話の向こうでは娘が激しく泣いており、夫は完全にパニックになっています。
「事前にメモまで渡したのに……」と思いましたが、あまりの娘の泣き様に心配になった私は、後ろ髪を引かれながらも帰宅することに。滞在時間はわずか10分ほどでした。
お店から自宅までは、タクシーで20分ほどの距離。急いで自宅に戻り大泣きする娘の抱っこを変わると、夫からは「お疲れー」のひと言のみ。謝罪や感謝の言葉は一切ありません。娘をあやしながら、楽しみにしていた大学時代の集まりから帰らざるを得なかったことや、夫の態度を見て、残念な気持ちと悲しい気持ちが入り混じり、思わず涙が頬を流れてしまいました。
すると、それを見た夫が「それくらいで泣くなんて、子どもみたいだな。頭おかしいんじゃないの?」と信じられないことを言い放ったのです。この言葉にカチンときた私でしたが、人の気持ちを理解しようともしない、あまりの暴言に何も言い返す気になりませんでした。
そして翌日の日曜日。近所に予定があるからと、妹が訪ねてくることに。元気のない私を見て、「何かあった?」と声をかけてくれました。夫の態度をまだ許せずモヤモヤしていた私は、昨夜のことを妹に話します。すると妹は激怒し、「お義兄さんさぁ、普段から育児に参加していないからそんなことになるんだよ。それにわざわざお姉ちゃんに帰ってきてもらったんなら、ちゃんとお礼くらい言いなよ!」と、私の言いたかったことをすべて代弁してくれました。まさか義理の妹から怒られると思っていなかったのだろう夫は、シュンとし「俺が悪かった……」と謝ってくれたのでした。
タイミングよく訪ねてきた妹が夫にガツンと言ってくれたおかげで、私はかなり救われた気持ちになりました。夫は妹に指摘された内容がショックだったようで、それ以降、娘のおむつを替えたりおもちゃであやしたりと、以前より育児に参加するようになりました。私も今後は、夫ができることはどんどん任せていこうと思った出来事です。
著者:竹内美月/40代・ライター。車のおもちゃが大好きな4歳の男の子と、歌って踊るのが大好きな1歳の女の子を育てる母。平日はほぼワンオペ育児。何が起こったかわからないほどのスピードで時間が過ぎていく、ドタバタな毎日を送っている。仕事終わりに夕飯を作りながら飲むハイボールが楽しみ。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)
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