夫と距離が近い新入社員
業績が好調なことから社員を増やすことになり、わが社はネットに求人情報を掲載。面接をし、B子という女性を採用しました。最初は熱意に溢れていた彼女ですが、入社1週間で早くも不穏な空気が立ちこめ始めたのです。
「社長、今日もイケメンですね! 副社長がうらやましい!」など、やけにA男との距離が近いのです。夫もまんざらでもない様子で、私はB子に対して徐々に不信感を覚えるようになりました。
さらにB子は、他の男性社員にもボディタッチが多く……。嫉妬なのかA男は男性社員たちに強くあたるようになり、社内の雰囲気は最悪に。
私は「社長としても夫としても、その態度はありえない」とA男に厳しく注意をしましたが、彼は「お前の考えすぎだ」と反論し、話し合いになりませんでした。
夫の不倫を疑い私は…
社内で「A男とB子の関係が怪しい」との噂が広まり出したある日、A男は突然、「会社の近くにマンションを借りた。仕事が遅くなった日はそっちに泊まるから」と言い出したのです。さらに、急に筋トレをするようになり、香水をつけたり高級ブランドの洋服を買ったりと雰囲気も激変。
私は「これは不倫している」と思い、A男を泳がせることに。「あなたがそうしたいなら、いつでもマンションに泊まっていいよ」と言いながらも、知人の探偵事務所に不倫調査を依頼しました。
不倫の証拠を掴んだものの…
そして1カ月後、調査結果が出たというので私は事務所へ。結果はやはりクロで、翌日、A男とB子を会議室に呼び出しました。
「あなたたち、不倫してますよね? 探偵に依頼して証拠もばっちりありますから」
私はてっきり謝ってくると思っていましたが、B子は予想以上に面の皮が厚い女性でした。
「バレたなら仕方ないわね。私が社長の妻になるから! オバサンは出て行って」
私は呆れてしまい、「はい、そうします。ただ、慰謝料はしっかり請求させてもらいますから」と発言。すると夫が割り込んできて、「心配ないよ、B子の分の慰謝料も俺が払うから」と言い、完全にB子に惚れ込んでいるよう。
私と夫はその日のうちに離婚届を記入し、役所に提出。慰謝料は一括で支払わせました。
私はその後2週間で部下たちに引き継ぎを済ませ、キレイに自分の仕事を片付けてから会社を退職。一時的に実家に帰り、新しい人生に向けて準備を始めたのです。
A男から怒りの電話が!
それから1年後、突然、元夫となったA男から怒りの電話がかかってきました。
「部下も取引先も、全部お前がとりやがったな!! 返せ!!」
私は「あなたの会社に魅力がないからじゃない?」と余裕の笑みで応答。そう、私は新たに自分でネット広告会社を立ち上げたのです。
「返せと言われても、取引先の方々も部下の皆さんも、自分の意思でこちらに来てくれたわけで……。取り返したいなら、自分で説得したら?」
社員たちの話によると、私が退職して以降、会社はA男とB子の独裁状態に。2人は好き勝手やる一方で、社員にはコストカットを押し付け、みんな疲弊しきっていたようです。そんな社内の事情を知った取引先は、「この会社に未来はない」と判断。そんな矢先にちょうど私が会社を立ち上げたため、取引先も部下たちも私の元へ来てくれたのです。
おまけに諸悪の根源であるB子は、経営が傾き始めるとA男に見切りをつけ、新しく会社経営者の男性を探し不倫を始めたよう。結局、B子はA男が好きだったわけではなく、「できる経営者」という肩書きを愛していたのでしょう。
すべてを失ったA男
A男の元には何も残っておらず、「俺が悪かった。よりを戻そう。B子があんな女だとは思わなかったんだ。それに、最初に誘ってきたのはB子だから、俺は悪くないよな?」と泣きついてきましたが、私にその気は一切ありません。
「B子の誘いに乗ったあなたも悪いに決まってるでしょ。大人なんだから、自分がしたことの責任はしっかり取ってください」と、きっぱり否定。
すると、「よりを戻せないなら、せめてお金だけでも貸してほしい……。もう全然手元にお金がないんだ」とA男は言ってきましたが、私は「そんなの知るか!」と電話を切り、彼の連絡先をブロックしたのでした。
A男のことはキレイさっぱりと忘れて、優秀で義理堅い社員たちと力を合わせていい会社を作っていくつもりです!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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