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90歳間近で仕事をリタイア…認知症や筋力低下は大丈夫?高齢父との付き合い方【体験談】

90歳近くまで現役で仕事をしていた父。まだまだ元気で体も動き、認知症などの症状もありません。10年前から1人暮らしをしており、食事作りや洗濯もお手のものです。夜は9時前に寝て朝は4時に起き、5時には朝食をとるなど、仕事をしながら悠々自適に暮らしてきましたが、ついに仕事を辞めることになりました。いつかは直面する問題ですが、90歳目前での急な変化に不安が募ります。

仕事と突然のリタイア

父がこれまで元気に過ごせた理由は、現役で仕事を続けていたからです。従業員が2人だけの小さな会社でしたが、お客さんには頼りにされ、取引先からは「社長!」と呼ばれていました。そのため、気持ちに張りがあり、年齢よりずっと若く見られます。仕事で体を動かす機会も多かったため、同年代より体力もあるようです。

 

後継者がおらず、仕事が生きがいだったため、仕事の辞めどきを見失っていた父。そんなとき、長く父を支えてくれた従業員から「辞めさせてほしい」と申し出がありました。そのため、会社を続けられなくなり、突然リタイアすることになったのです。未練たっぷりだった父は、会社を閉めるまで、現実を受け入れられないようでした。

 

リタイア後の生活

会社員のように定年があれば、退職前から第2の人生について考えられます。しかし、この年まで仕事ばかりで趣味らしい趣味はありません。90歳間近では、趣味を見つけるのさえ難しいのです。

 

会社を閉めてからの数カ月間は何をしてよいのかわからず、行くところもない様子でした。以前のようにお客さんを訪ねることもできず、家で昼寝をしている時間が増えていきました。このままでは筋力が衰え動けなくなりそうです。また、人と接する時間も極端に減ったため、認知症になるのではないかと心配でした。

 

 

リタイア後には「予定」が大切

そんなとき、私が通院している病院で、貼り紙が目に留まりました。高齢者には「きょういく」と「きょうよう」が必要と書かれています。「きょういく」とは「今日行くところ」、「きょうよう」は「今日の用事」のことだそうです。そこで、毎週火曜日は父に遊びに来てもらうようにしました。毎週決まった日に娘の家に行く、という予定を作ることにしたのです。

 

2人で定期的に会うようになり、今までより父の様子がわかってきました。今はしっかり歩いていますが、少し前傾姿勢になっています。また、疲れると足がもつれやすいなどの足腰の衰えも見えてきました。

 

これまでの父は、突然「今から行く」と電話をかけてくるため、断ることもしばしば。現在は、私もあらかじめ予定を入れられるので、一緒に過ごせるようになりました。2人で散歩をし、体を動かすようにしています。

 

まとめ

父は、90歳近くまで仕事をしてきたからこそ、健康だったと考えています。今はまだ元気を保っていますが、これから一気に老け込みそうです。もっと一緒に過ごす時間を作れれば良いのですが、週に1度がやっとの状況です。今後も父と一緒に体を動かしたり会話をしたりする機会を作り、少しでも長く健康に過ごしてもらえるように、考えていきたいと思います。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

著者:玉沢雅水/40代女性・主婦。長野県在住。大学卒業後、5年半ほど住宅メーカーでインテリア営業を中心とした業務に携わる。その後、長野県の司法書士事務所で4年、福島県の事務所で2年半、司法書士の業務補佐に。趣味は小さな家庭菜園で野菜を育てることと、季節の食材で保存食を作ること。

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)

 

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