妊娠中、寒気がするのは病気のシグナル?受診したほうがいいケースは?

2019/02/18 19:00
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この記事では妊娠中の寒気について、医師監修のもと解説します。妊娠中はホルモンバランスの変化で、体調が変わりやすいものです。妊娠中の寒気、微熱があるときは、まず休養して栄養バランスの取れた食事を心がけることが大切です。
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寒気のイメージ

 

妊娠中に寒気を感じたとき、風邪かなと思うことがあるかもしれません。寒気の原因はいろいろありますが、病気のシグナルの場合もあります。今回は妊娠中に寒気が起こるのはなぜか、妊娠中に起こる寒気の原因、寒気をともなう他の病気は何があるのか、寒気が起きたときの対処法などについて解説します。

 

妊娠中に寒気が起こるのはなぜか

寒気が起こるのは風邪などの感染症が一般的ですが、妊娠中に寒気が起こる主な時期と原因についてみていきましょう。

 

妊娠中に寒気が起こる時期

寒気は主に妊娠初期(妊娠15週まで)に、だるさ、眠気、微熱などの風邪のような症状と併せてが起こることがあります。高温期が続いていると、微熱、寒気などの症状が起こることがあるのです。妊娠して月経予定日から1~2週間ほど経過すると、吐き気や嘔吐、唾液量の増加、だるさ、眠気、頭痛、食欲不振、嗜好の変化などのつわりの症状が出現します。

 

妊娠初期に寒気が起こる主な原因

 

基礎体温は、低温相と高温相があります。排卵後には黄体ホルモンが分泌して体温を上昇させて子宮内膜も着床しやすい状態にします。この妊娠初期のホルモンバランスの変化がこの時期の寒気、つわりなどの症状の原因の一つとされています。

 

寒気をともなう他の病気

寒気の他に発熱、腹痛などの症状が悪化してきた場合は、他の病気も考えられますので早めに受診するようにしましょう。ここでは寒気をともなう他の病気について解説します。

 

■尿路感染症
尿路感染症は妊娠中になりやすい感染症です。妊娠により大きくなった子宮による尿路圧迫やホルモンバランスの変化で、尿の流れが遅くなり感染しやすくなります。悪化して腎盂腎炎に進行すると母体と胎児に影響を及ぼし、悪寒、高熱、腰痛、尿のにごりなどの症状、流産や早産のリスクがあります。

 

■感染症
インフルエンザや風疹などの感染症にかかった場合、寒気、発熱などの症状があります。インフルエンザは直接胎児にほとんど影響はありませんが、症状の一つの咳が長引くと、子宮収縮を引き起こし、切迫流産や切迫早産となる場合があります。そして、風疹は妊娠初期に感染すると胎児にも感染し、先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれてくる可能性がありますので、風疹の感染には注意が必要です。

 

■虫垂炎
妊娠中の虫垂炎は診断がつきにくいため、発見が遅れて重症化する可能性があります。虫垂炎の症状は悪心、嘔吐、食欲不振、便秘、腹痛、高熱、悪寒などの症状があります。虫垂炎の痛みは、はじめはみぞおちやへその周囲の痛みが出現し、徐々に右下腹部痛に移動していきます。虫垂炎が重症化すると流産、早産のリスクがあります。


妊娠中に寒気を感じたときの対処法

妊娠中に寒気が起きたときに、妊娠初期の症状なのか、それとも他の感染症にかかったのか、検査が必要な場合があります。

 

寒気がしたときの対処法

寒気が起きたときは、体がだるくて動くことがつらくなっていることが多いかもしれません。まず横になって安静に過ごしてください。家族のサポートも必要ですので、体調不良がある時は家族に伝えることも大切です。妊娠初期は胎児の器官形成期で重要な時期であったり、また流産の危険性がありますので、無理は禁物です。体調が悪いときは、体を休めてゆっくり過ごしましょう。胎盤が完成する妊娠15週ごろまでは慎重に行動するようにしましょう。

 

受診するタイミング

寒気の他に発熱、腹痛、嘔吐などの症状が続いた時は、早めに受診することが大切です。妊娠初期の症状と診断されたときは、薬は処方されず様子をみる場合がありますが、感染症の場合は早めの治療が必要となります。一時期の症状だから大丈夫と自己判断をして様子をみるのではなく、体調に不安を感じたときは早めに診察を受けましょう。

 

まとめ

妊娠中はホルモンバランスの変化で、体調が変わりやすいものです。妊娠中の寒気、微熱があるときは、まず休養して栄養バランスの取れた食事を心がけることが大切です。また、妊娠初期はママの身体とおなかの赤ちゃんが不安定な時期のため、無理せずに過ごすことが必要です。風邪かなと感じても、自己判断はせず、必ずかかりつけの医師に相談するようにしましょう。

 

監修者

医師 天神尚子 先生

産婦人科 | 三鷹レディースクリニック院長


日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。

 

■主な経歴

1981年 日本医科大学医学部卒業
1988年 米国ローレンスリバモア国立研究所 留学
1994年 日本医科大学 産婦人科学講師
1995年 東京都教職員互助会三楽病院 産婦人科科長
1995年 日本医科大学 産婦人科学客員講師
2004年 三鷹レディースクリニック開業

 

■所属学会

日本産婦人科学会
日本女性医学学会
日本生殖医学会
日本産婦人科乳腺医学会

 

■メディア履歴

【雑誌】

妊婦さんの出産準備を応援する雑誌「Pre-mo(プレモ)」(主婦の友社発行)

「マタニティ」(学研プラス発行)

「妊すぐ」(リクルート発行) ほか多数

 

【テレビ・ラジオ】

NHK『ニュース シブ5時』でPMDD(月経前不快気分障害)セルフチェック!の取材

患者さんから先生へ感謝の手紙を紹介する番組『Letters~感謝の手紙~』(テレビ東京)

TBS『アッコにおまかせ!』で産後うつについてコメント 他

 

【その他メディア】

妊娠・出産・育児の情報サイト『ベビーカレンダー』監修者
生活総合情報サイトAll Aboutで産後ブルーについての記事執筆
妊娠・出産・育児に関する情報サイトgooベビーで診察室から 最近の診療現場で感じることの記事執筆
 

■HP:三鷹レディースクリニック


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