パパとママの思いを込めて、考えに考えて赤ちゃんの名前はつけたいもの。でも、名づけにはいくつかルールがあります。名前を決める前におさえておきたい基本のルールを知っておきましょう。
【ルール1】使える漢字と使えない漢字がある
名前に使える漢字は、「常用漢字」と「人名用漢字」です。それ以外の漢字は使えません。よく見かける漢字でも使えないことがあるので、注意しましょう。
また、ひらがなやカタカナ、「セーラ」などの長音記号、「奈々」「みすゞ」などの繰り返し記号は使えます。算用数字やローマ数字、アルファベットは使えません。
【ルール2】読み方は原則として自由
名前の読み方には法律上の規定はありません。漢字の読み方には基本的に、「音読み」と「訓読み」があります。たとえば「海」を「うみ」と読めば訓読み、「カイ」と読めば音読みです。
また、「大」という字を「はる」「ひろ」などと読む、人名の場合に使う読みである「名のり」などもあります。辞書に載っていないような読み方をしても問題はありませんが、読みにくい名前や、元の字とあまりにもかけ離れた読み方は避けたほうがいいでしょう。
【ルール3】名前の長さ(文字数)は自由
読み方とともに、名前の長さ(文字数)にも規定はありません。ただ、あまりにも長すぎる名前は呼びにくく書きにくいでしょう。名前と一生つき合っていく子ども自身が不便を感じることのないよう、名前の長さは常識の範囲でつけてあげましょう。
【ルール4】名前は簡単に変えることはできない
改名をする場合は、家庭裁判所に申し立て、認められなければなりません。ただ、一度つけた名前は、よほどのことがない限り変えることはできません。基本的に名前を変えることはできないと認識して、慎重に名づけをしましょう。
一度つけた漢字を変えるのは難しいのに対して、名前の読みは戸籍に記載されないため、管轄の役所で手続きすれば変更は可能です。ただし、読みを変えたら、それに伴って運転免許証や保険証など、さまざまな変更手続きが伴うことを忘れないでください。
【ルール5】名前としてふさわしくない字はつけない
いくら使える漢字だからといっても、名前としてふさわしくない漢字をつけるのは考えもの。常用漢字や人名用漢字の中にも、人名としてはふさわしくないものもたくさんあります。その漢字の意味などもよく調べ、将来子どもが悲しむことのないように、常識の範囲内でつけましょう。(TEXT:樋口由夏)