行きたくない…
「小学校行きたくないからランドセルいらない!」と言ってグズグズな息子。思ってもみないリアクションだったので、驚きと戸惑いを感じました。そんな息子に夫はイライラして「グズグズするな! じゃあもう行くなよ!」と怒鳴り散らします。そこまで言わなくても……。おかげで家庭内の空気は最悪。息子もギャン泣きしてしまいます。夫に「理由も聞かず怒鳴るのはやめてあげて」と伝えたところ「何回聞いても同じだ。息子は行きたくないんだろ。ったく、イライラする」とさらに大人げない言葉が……!
私はその発言にドン引き。しかし、言い返したい気持ちを抑え、息子が落ち着くのを待ちました。
息子が落ち着いてきたころ、「どうして小学校に行きたくないのかな? お母さん教えてほしい」と言うと、「まだひらがな書けないから……」とのこと。たしかに書けない文字のほうが多い状況。しかし、早く覚えさせようという気持ちはなく、息子がやる気になったとき練習につき合おうと考えていた私。
そのため、息子がひらがなが書けないという悩みを持っていたことに気がつけませんでした。そういうことだったのか! とすっきりした私は、「1年生になるまでにまだたくさん時間があるから、一緒に練習しよう」と言い、ひらがなのワークを買うことを約束。そして夫には、「きちんと理由があったんだよ。すぐ怒鳴るのはやめて、息子の気持ちを受け止めてあげようよ」と真剣に伝えました。
夫は「俺がきつく言ったから、息子は本音を言えなかったのかもな……」とポツリ。息子の本音を知ったことで、さすがに反省したようです。そして息子に「お父さん怒鳴ってごめんな。今度からは息子くんの話をちゃんと聞くようにするから」と謝ってくれました。その姿に一安心。ランドセルも無事に決まりました。
大人が感情にまかせて怒鳴ってしまうと、子どもは委縮して言いたいことが言えなくなるのだと、この一件で改めて痛感。夫には、すぐ怒鳴るのではなく、息子の本音を聞き出せるように落ち着いて対話してほしいと改めて伝えました。私も怒りたい気持ちになることもありますが、一度冷静になって息子の気持ちをきちんと受け止めようと思った出来事です。
著者:井島りほ/女性・主婦。2歳の女の子と5歳の男の子を育てるママ。おしゃべりが大好きで寝るのが苦手な兄妹と、にぎやかな毎日を過ごしている。
イラスト:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています