休日のショッピングモールで
私は9歳・6歳・3歳の3姉妹を育てる母です。ある日曜日、子どもたちとともにショッピングモールへ行きました。子どもたちは、フードコートの近くにあるカプセルトイコーナーがお目当てです。豊富な台をチェックしながら「どれにしようかな」と楽しそう。
5分くらい経ってやっとお目当てのものが見つかったようで、それぞれお金を入れて機械を回しました。長女はゲームのキャラクターのフィギュア、次女はスクイーズボール、三女はお気に入りのアニメキャラクターのキーチェーンの台を回しました。三女は一番好きなキャラが出たようで、「やったー!」と喜んでいたのですが……。
その様子を見ていた見知らぬ親子が「わー! かわいいね~」と言って近寄ってきました。三女と同じ3歳くらいの女の子と、40代くらいの母親の二人組です。すると、女の子が「私もあれ欲しい」と言います。母親は「じゃあ私たちもこれ回そうか」と言ってそのカプセルトイにチャレンジ。ところが、好きなキャラクターではなかったのか、その子は「あれがよかったのに~!!」と泣き出し、三女の持っているキーチェーンを指さします。それを見た母親は、三女に近づいて景品を指さしながら「ごめんね~。それ交換してくれる?」と、どこかニヤニヤした顔で言ってきました。すかさず私が間に入り「それはちょっと……。娘も喜んでますから」と断ります。
しかし、母親は私を無視して三女に「あなたはお姉ちゃんがいていいね。うちの子はひとりっ子だから寂しいのよ。だからこれ、かえっこしてもいい?」と笑顔の裏に圧のようなものを携えた言い方で迫りました。私が「それとこれは関係ありません。いい加減にしてください」と強く言うと、三女は親同士のやりとりに驚いたのか、泣いてしまったのです。そこであきらめるかと思いましたが、向こうの母親は「どうしても無理ですか~?」と悪びれもせず私のほうに聞いてくる始末。
呆れて絶句していると「私、これでいい。かえっこしなくていいよ。ママ、お友だち泣かせたらダメ!」と声がしました。「あれがよかった」と先ほどまで泣いていた当の本人が、母親を叱っています。「Aちゃん、いいの?」と納得いかなさそうに母親は聞き返しますが、その女の子は「いいよ」とキッパリ。そして泣いているわが家の三女に「ごめんね」と言ってから、「ママ行こうよ」と母親の手を引きます。最後に母親は「景品くらい、交換してくれたっていいじゃない。ねぇ」と聞こえるように言い残して、去っていきました。
今回は女の子のほうが母親よりもしっかりしていたため事なきを得ましたが、私がそばにいなければ、三女は無理やり景品を取り換えられていたかもしれません。子どものためにと思って行き過ぎたことをするのは、やはりよくないと思いました。あの母親を反面教師にして、これからも自分の言動には気をつけていこうと思った出来事です。
著者:丘エリ/30代・自営業。3歳・6歳・9歳の元気な3姉妹を育てる母。夫婦共働きで家事シェアを進めるも結局ワンオペになることがしばしば。推しのアイドルを日々の癒しとしている。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)
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