戸惑った保健師さんの対応
普段と違う場所や、初めて会う人に囲まれ、息子も私も緊張していました。さらに、待ち時間は1時間以上あったため息子の我慢は限界に……。やがてグズりはじめました。
暴れまわる息子をなんとか抱えて、保健師さんとの面談を待ちました。やっと呼ばれると、まずは積み木を積むことができるかどうかの検査がありました。次に指さしの検査。その後、保健師さんとの問診がありました。
「言葉は話しますか?」と聞かれ、「『パパ』と『パトカー』くらいです。少ないでしょうか?」と質問しました。何気なく確認したつもりでした。
すると保健師さんは「ああ、それだと療育の対象になりそうですね。紹介しましょうか」と言ったのです。“療育”という言葉が返ってきたとき、思考が止まりました。「え?療育ってどういうもの? まだ2語しか話せないだけで、そんなにすぐに支援が必要になるの?」その場ではうまく言葉が出てこず、ただうなずくしかありませんでした。
療育という言葉をよく知らなかったこと、また、発達障がいがあることなどが頭をよぎり、一気に不安が押し寄せてきたのです。
「そうなんですね……やっぱり、うちの子ちょっと遅いですか?」と再度確認しましたが、保健師さんは「療育センターで相談してはどうでしょうか」と、少し距離を置いたような口調で言いました。
私は、なんと返せばいいのかわからず、また悲しい気持ちになって黙ってしまいました。短いやり取りの中で、一気に不安が膨らんでいきました。
「そんなに心配しなくてもいい」「まだ大丈夫」と言われたかったのかもしれません。なんだか突き放されたようで心が痛みました。
後日、相談するために自治体の保健課に電話すると、担当の方が家に来て相談を聞いてくれたり、今後のことについて相談に乗ってくれたりしました。不安に思っていたことを聞いていただけて、ほっとしました。
発語については2歳の健診をすすめられたので受診することに。小児科の先生には「個人差があるので焦らないように」とのこと。今はまだ様子見ですが、どういう結果であっても、子どもを支えていきたいと思っています。
あのときの保健師さんも、きっと悪気があったわけではないと思います。ただ、私にとっては初めての育児で、ほんのひと言が重く感じてしまったんだと、今は少し冷静に振り返ることができます。子どもの成長は、きっと一人ひとりのペースで進んでいくんだと、今は信じて見守っています。
著者:本田美姫/30代女性/2歳の男の子を育てる30代の母。医療機関に勤務していたが出産を機に専業主婦に。趣味は推し活。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)
※AI生成画像を使用しています
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