2025年はグローバル化、2015年はアイドルブームが影響!?
10年の時を経て、二音ネームのトレンドは海外でも通用するグローバルな響きへとシフトしました。2025年上半期のTOP3は1位「えま」、2位「みお」、3位「さな」。いずれもやわらかくスタイリッシュな響きが特徴です。
特に「えま」「さな」は海外でも通じやすい名前です。「えま」は海外でも「Emma」として親しまれ、映画『ハリー・ポッター』シリーズのエマ・ワトソンさんなど国際的に活躍する人物を連想させます。「さな」は、世界的人気グループ『TWICE』のSANAさんの存在もあり、明るく華やかな印象を受けるでしょう。
一方、2015年のTOP3は、1位「りお」、2位「りこ」、3位「ゆい」でした。2015年に目立っていたのは、1位「りお」2位「りこ」のようにラ行で始まる名前です。ラ行はどこか軽やかな響きを持ち、おしゃれな印象を与えます。
当時はアイドルブームの真っただ中。かわいらしく親しみやすい響きの名前が好まれていたように思います。
日本らしさを大切にした3音ネーム
2025年上半期のTOP3は1位「こはる」、2位「つむぎ」、3位「いろは」。いずれも日本語らしい響きで、昔から親しまれてきた言葉を思わせる名前です。
「こはる」は冒頭の「こ」が古風な印象を与え、昔話や古典に登場する女性の名前を思わせます。また、「つむぎ(紬)」は日本の伝統的な高級絹織物、「いろは」は「いろは歌」を連想させ、TOP3とも古き良き美しさを持つ「レトロネーム」です。
グローバル化が進む中で、日本の文化や言葉を大切にする価値観が名付けにも反映されているのかもしれません。
対して2015年に人気があったのは、1位「あおい」、2位「さくら」、3位「こはる」でした。「あおい」は「葵」「碧」「蒼」など、美しい色彩や植物を思わせる感じを用いることが多い名前。「さくら」は花そのものを思わせる華やかで春らしい雰囲気を持ちます。2015年は、季節や色彩を感じさせる名前が人気を集めたと言えるでしょう。
このランキングには、2015年当時、映画『バケモノの子』で声優を務めた宮崎あおいさんや、HKT48・AKB48を兼任しており、選抜総選挙によって“神7”入りを果たした宮脇咲良(さくら)さんの人気も影響しているのかもしれません。
自然や色彩を感じさせる名前に人気を集めた2015年、そして古き良き日本の言葉が再び注目された2025年、共通しているのは、日本の伝統美を感じさせる名前であることです。この10年間で、より古風で情緒ある名前が好まれる傾向が強まっているように感じられますね。
photo:@kiri.suzuさん(ベビカレメイト)
<調査概要>
⚫︎2025年上半期/
調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のサービスを利用された方
調査期間:2025年1月から6月各月1日~25日
回答件数:21,510件(女の子)
⚫︎2015年/
調査対象:クックパッドベビー「2015年赤ちゃんの名づけキャンペーン」に応募した2015年生まれのお子さんの名前、内祝いサービスを利用された方の2015年生まれのお子さんの名前(協力内祝いカタログ事業会社3社:ルメールの出産内祝い、出産内祝い.jp、ナイスベビー)
調査期間:2015年9月28日〜10月28日
回答件数:3,172件(2015年生まれの女の子)