これはマズイかも!?
ところが数日もしないうちに、そのしこりの表面がじゅくじゅくとただれ、潰瘍のようになってしまったのです。
さすがにこれはマズいと思い、近くの皮膚科を受診しました。診察を受けると、医師からは「組織検査をしたほうがいい」と言われ、大学病院を紹介されました。
紹介先の大学病院で担当になったのは、30代くらいの女性医師でした。患部が患部だけに、正直とても恥ずかしかったのですが、潰瘍の数も増えてきていたため、そんなことを言っている余裕はありませんでした。問診と視診のあと、組織検査がおこなわれ、後日、その女医さんから思いがけない診断結果を告げられました。
聞いたこともない病名…頭が真っ白に
「不完全型ベーチェット病の可能性があります」。聞いたこともない病名に一瞬、頭が真っ白になりました。原因不明の難病だというその病気は、陰部潰瘍、口内炎、眼の炎症など、複数の症状が出ることで診断されるとのこと。私の場合、現時点では陰部潰瘍しか確認できておらず、まだ診断基準を満たしていないとのことでした。
「眼症状があるか、眼科で検査を受けてください」と女医さんに言われ、後日、大学病院内の眼科を受診。結果は……ビンゴでした。眼科医から「目にも症状が見られます」と診断され、この時点で「不完全型ベーチェット病」が確定してしまいました。
まさか自分が…
まさか、自分が難病を患うことになるなんて――。思わず「ああ……」と天を仰いでしまいました。
これまでの私の人生、それなりにいろいろあったけど、最終的にはなんとかなってきました。小学生のころ、ランドセルを忘れて登校したときも、大学時代に彼女をアパートに泊めたことで、彼女の両親が警察に捜索願を出してしまったときも。社会人になって、重要な書類を電車に置き忘れてしまったときだって……なんだかんだ無事に切り抜けてきたのです。
まとめ
でも、まさか人生の最終ラウンド(と自分では思っていたこの時期)に、こんな落とし穴が待っていたなんて……。今回のことで、私が痛感したのはたった1つ。「人生、終わるその日まで、何が起こるかわからない」ということです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:櫻井小/60代男性・無職。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年7月)
※AI生成画像を使用しています。
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シニアカレンダー編集部
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