新規のお客さんと世間話
居酒屋で手伝いをしていたときのことです。「歩いていたらたまたま見つけた」と50代の男性がお店に入ってきました。男性はとても気さくで、名前は「A山」とのこと。
世間話をしていると、A山さんの息子さんが最近、婚約をしたそう。息子と婚約者と3人で撮ったという写真も見せてくれました。その後、日本酒を2杯ほど飲み、A山さんは帰って行きました。
A山さんが帰ったあと、私は少し悲しい気持ちに。というのも、私も夫と婚約した当初はとても幸せでした。しかし義父の死後、後を継いで社長になった夫は変わってしまったのです。
「30歳を過ぎたらおばさんだ」「主婦のお前は無能なおばさん」などと私をバカにするようになり、いつの間にか金遣いも荒くなっていったのでした。
夫の不倫が発覚!
そんなある日の朝、いつものように朝食の準備をしていると、起きてきた夫が私に対して「家の中でも化粧をしろ」とひと言。私はイラッとしながらも、明後日は結婚記念日だということを思い出し、「明後日は結婚記念日だから早く帰ってきて! ケーキを用意するから一緒にお祝いしよう」と言ってみました。
しかし、夫は「今更お祝いなんてしなくていいだろ」と拒否。さらに、「俺、その日の夜は会食の予定がある」とのこと。
夫はここ数カ月、会食を理由に帰りがとても遅く、私は不倫を疑い始めていました。「探偵にでも調査を依頼しようかな……」と思いながら、私は実家の居酒屋へ。
すると、A山さんが悲しそうな顔でカウンターに座っていました。「どうかしましたか?」と聞くと、息子さんの婚約が破談になったとか。
「婚約者の浮気がわかったんだ。証拠の写真もあるから、慰謝料請求もする予定」だと証拠写真を出したのですが……なんとそこには夫の姿が。婚約者の浮気相手とは、私の夫だったのです。
私は動揺しながらも、「こ、この人は私の夫です」とポツリ。驚きながらもA山さんは、「もっと鮮明な証拠写真もあるから、必要なら送るよ」と言ってくれたのでした。
A山さんによると、息子の元婚約者は夫の会社で秘書をしている女性とのこと。夫とは仕事で出会い、深い関係になったのでしょう。
不倫の証拠を突きつけると…
私は帰宅後、証拠写真を手に夫を問い詰めました。すると、夫はすぐに不倫を認め、平然と言い放ったのです。
「お前と違って若くて美人だろ? 彼女を新しい妻にするから、お前とは離婚だ!」
私はこの瞬間に離婚を決意し、「離婚するのはいいけど、あなたと不倫相手にはしっかり慰謝料を請求するから」と発言。夫は「俺は社長だから、そのくらいの金ならある。彼女の分も俺が払う」と余裕そうな顔でしたが……。
「あなたの不倫相手だけど、他にも親密な関係の男の人が何人かいるみたいよ。結婚しても不倫される未来は見えているけど、大丈夫なの?」
そう、夫の不倫相手は複数人の男性と浮気や不倫をしていたのです。A山さんからは、不倫相手と他の男性との写真ももらっており、それらを夫の前にばら撒きました。
私のその後は
証拠写真を見た夫は「う、嘘だろ!? 俺だけだって言っていたのに!!」と愕然。そして、急に手のひらを返し、私に「この女とは別れるから、離婚はなしにしてくれ!」と懇願してきたのです。
しかし、離婚への決意を固めた私は「どこまでも自分勝手だね。あなたとは離婚します。私は実家に戻るから、今後のことは弁護士を通じて連絡します」と言って、家を出たのでした。
その後、夫とは無事に離婚が成立。なおA山さんによると、不倫相手である女性も多方面から慰謝料を請求され、困っているとのこと。
私は「自分は誠実に生きよう」と心に誓い、実家の居酒屋を繁盛させるため、今はいろいろと戦略を練りながら幸せに生活しています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!