きりぷち 沙織が産休に入ると、守は「出産したら仕事をやめてほしい」と言い出しました。出産後も大好きな仕事を続けるつもりでいた沙織は驚き、戸惑います。しかも、もとは守自身が仕事復帰に賛成してくれていたのです。なおさら納得できない沙織は、「どうして？」と問い詰めました。そこで返ってきたのは、思いがけない理由――。そして、その言葉を聞いた沙織が下した決断とは……。
夫が仕事をやめるように提案してきた、衝撃の理由とは
仲良しだと思っていた同僚2人が、陰で自分の悪口を言っていたと知った沙織。しかも2人は、育休明けの沙織を陥れようと企んでいたのです。守は「そんな職場で沙織を働かせるわけにはいかない」と考え、退職を提案していたのでした。
「俺たちはもう家族」
「おなかに赤ちゃんもいるし、沙織はひとりじゃない――」
守の力強い言葉を受けて、同僚からの連絡が途絶えていることを思い出した沙織。彼の提案どおり、退職を決意します。
やがて無事に男の子を出産し、2人は「晴人」と名づけました。涙を浮かべる沙織と、幸せに包まれる3人家族。けれども、沙織が思い描いていた結婚生活は、やがて崩れていくのでした――。
◇ ◇ ◇
育休中に、信じていた同僚が陰で悪口を言っていたと知ったら、とても傷つきますよね。ましてや、自分を陥れようとしていたとしたら、恐怖で心が凍りついてしまうのではないでしょうか。もちろん問いただすことも一つの方法ですが、「逃げる」という選択もまた、前向きに育児へ専念するための大切な判断だったのかもしれませんね。
