いよいよ産休に入ると、守は沙織に出産を機に仕事をやめるのはどうかと提案します。育児休暇が終わったら仕事に復帰するつもりでいた沙織は驚き、動揺しました。守曰く、社内で沙織の仲の良い同僚の2人が、実は沙織の悪口を言っていて、何かよからぬことを企んでいるとのこと。はじめは信じられなかった沙織ですが、沙織は産休スタート後、2人から1度も連絡がないことに気がつき、納得します。そして沙織は、仕事をやめることを決意したのです。
やがて沙織は無事男の子を出産。「晴人」と名付けました。守は「これで条件がそろった」と笑みを浮かべました。何やら守には計画があるようで――!?
産院を退院したあと、守が沙織に手渡したのは、沙織用のリストでした。それは、専業主婦として完璧に家事をこなすためのリストだったのです……。
入院中に夫が用意していたもの
リストに書かれていることをこなす自信がない沙織に、守は自分も育児をするからと励まします。ふと、同僚の2人は晴人が生まれた後も連絡がないことに気づいた沙織。悪口は本当だったのだなと、悲しく寂しい気持ちに……。それと同時に、沙織は、あたたかい家庭を作るという共通の夢を持って守と結婚したことを思い返します。そして、「私には守と晴人がいる」と家族の存在を改めてかみしめたのでした。
「あったかい家庭築こうね」
沙織がそう言うと、守は沙織を抱きしめました。そして、プレゼントがあるからクローゼットを開けるよう促しました。なんだろうとクローゼットを開けた沙織は、その光景に絶句してしまったのです――。
◇ ◇ ◇
沙織は夫の言葉を受け入れ、自分なりの決意を固めました。けれど、それが彼女にとって最善の選択だったのか、そしてそれが本当に彼女自身の意思だったのかはわかりません。みなさんなら、この状況にどう立ち向かいますか?