妊婦さんは生のお肉を食べられない!?お肉を食べるときに注意すべきこと

2019/05/29 12:30
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この記事では妊婦さんが生肉を食べてはいけない理由について、医師監修のもと解説します。生のお肉には、寄生虫によるトキソプラズマ症や大腸菌のO-157などに感染する恐れがあります。特にトキソプラズマ症は、妊婦さんだけではなく、おなかの赤ちゃんにも影響がありますので、注意が必要です。
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生肉のイメージ

 

妊婦さんが食べることを控えるべき食品はいくつかありますが、そのうちの1つに生のお肉があります。ユッケなどの生肉やレアな焼き加減が好きという妊婦さんにとっては、赤ちゃんを産むまでの約10カ月我慢しなければならないのはつらいものでしょう。それでは、妊婦さんがなぜ生肉を食べてはいけないのか、お肉を食べる時の注意点について解説します。

 

妊婦さんが生のお肉を食べてはいけない理由

生のお肉には、寄生虫によるトキソプラズマ症や大腸菌のO-157などに感染する恐れがあります。妊娠中はホルモンバランスの乱れやつわりで食事が思うように摂れず栄養不足となる、睡眠不足になりやすい、ストレスがたまるなどさまざまな理由によって免疫力が低下する傾向にあり、感染症にかかりやすくなっています。特にトキソプラズマ症は、妊婦さんだけではなく、おなかの赤ちゃんにも影響がありますので、注意が必要です。

 

妊娠中に起こしやすい食中毒や感染症

妊娠中に起こしやすい食中毒にはトキソプラズマとリステリアがあります。

 

トキソプラズマとは前述したように生肉など加熱が不十分なお肉を食べることで感染します。リステリアとは、リステリア菌によって感染する感染症で、加熱していないナチュラルチーズ、肉や魚のパテ、生ハム、スモークサーモン等で感染します。

 

食中毒がおなかの赤ちゃんに与える影響

トキソプラズマやリステリアに感染することで、共におなかの赤ちゃんに対して流産や早産の可能性が高まります。

 

トキソプラズマは、妊娠中に初めて感染すると先天性トキソプラズマ症を引き起こす可能性があります。症状として、脳症やけいれん、水頭症、頭の中が石灰化することや視力の障害、黄疸、肝臓・脾臓の腫れなど脳や目、臓器に先天的な障害を残す場合があります。この感染症はお母さんが感染する時期によっておなかの赤ちゃんへの影響は異なります。

 

妊娠する6カ月以上前の感染ではおなかの赤ちゃんへの影響は及ぼしませんが、妊娠初期の場合はおなかの赤ちゃんへ感染するリスクは低いものの感染すると重症化します。

 

妊娠後期ではおなかの赤ちゃんへ感染する可能性は高いものの軽症で済むことが多いようですが、生まれたときに何の症状がなくても成長していく過程で症状が見られることもあります。

 

リステリアは、お母さんよりもおなかの赤ちゃんへの影響の方が大きく、感染することで早産や新生児の髄膜脳炎・敗血症などを起こすことがあります。


妊婦さんがお肉を食べるときの注意点

妊娠中は、生のお肉の摂取を避け、十分に加熱されたお肉を食べるようにしましょう。特にリステリア菌は冷蔵庫の中であっても増殖する菌なので、冷蔵庫に保管しているから安全ではありません。

 

加熱の目安は、中心部分の温度が75℃以上で1分間とされています。また、家で調理をする際に電子レンジを活用する場合には全体的に火が通るようにすることも大切です。さらに、生のお肉を調理する場合には清潔な調理器具や調理環境を整え、使い終わったら洗剤で洗い、熱湯消毒をすると良いでしょう。

 

まとめ

妊婦さんはストレスやホルモンバランスの乱れ、妊娠による免疫機能の変化などさまざまな要因によって免疫力が低下しているため、感染症にかかりやすくなっています。
特に食中毒には注意が必要で、胎児に有害な食中毒としてトキソプラズマ、リステリアがあります。

 

トキソプラズマは十分加熱されていない肉を食べることによって感染しやすく、早産や流産の可能性が高まります。また食中毒はおなかの赤ちゃんへも影響を及ぼし、生まれた後にもさまざまなリスクがあります。そのため、お肉を食べる場合には十分に加熱したものを食べ、食中毒を予防していきましょう。

 

監修者

医師 北川 博之 先生

産婦人科 | 医療法人至誠会 梅田病院院長


昭和56年愛媛大学医学部卒業。その後愛媛大学付属病院にて産婦人科講師、助教授として勤務。愛媛県立医療技術大学教授を経て、平成20年より現職の梅田病院に院長として就任。現在も愛媛大学、広島大学などで非常勤講師として教育にも従事。
 

HP:医療法人至誠会 梅田病院 


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