初めて妊娠した時、いつどのタイミングで病院を受診したら良いのか分からない人も多いと思います。また、妊娠に気が付かず、産婦人科以外の科を受診してしまったことがある人もいると思います。受診する診療科やタイミングによっては妊娠が見極められないこともあるので、妊娠が考えられる際の初診について知識を深めておきましょう。今回は、初診のタイミングや費用など、妊娠したかもしれない時に役立つ情報を解説します。
受診するタイミングと診療科は?
妊娠したかもしれないと感じる理由は、生理が遅れていたり、基礎体温をつけている人であれば高温期が続いたりといった変化があるからだと思います。また、生理予定日から1~2週間経つ頃に人によっては、つわりの症状が現れることもあります。
妊娠しているかどうか診断するためには、産科または産婦人科を受診する必要があります。婦人科も女性に特化した病気や不妊治療などに対応しているため、妊娠の有無を調べたり健診を受けたりすることが可能です。妊娠から出産まで同じ病院で診てもらいたいのであれば、分娩施設のある産科もしくは産婦人科を受診すると良いでしょう。
妊娠しているかもと思っていても、いつどのタイミングで受診すれば良いか迷ってしまう女性も多いと思います。妊娠していることがはっきり分かるのは、子宮内に胎嚢が確認できる妊娠5~6週目です。市販の妊娠検査薬や病院の尿検査で陽性反応が出たとしても、診察時子宮内に胎嚢や胎芽が確認できなければ、正常妊娠しているとは判断できません。そのため、妊娠検査薬で陽性反応が出た場合でも、確実に診断できる妊娠5〜6週のタイミングまで待つほうが確実といえるでしょう。
初診で行うことと初診の費用について
妊娠が考えられる際の初診では、まず問診票に体重や身長など基本的なデータを記入し、採尿して診察の順番が回ってくるのを待ちます。診察時に尿検査の結果が伝えられ、陽性であれば超音波検査を行うのが一般的な流れです。
受診するタイミングが早すぎると、このとき胎嚢が確認できず再受診するように促されます。赤ちゃんの部屋である胎嚢が確認できれば、1~2週間後に再度受診して赤ちゃんの心拍を確認したり、分娩予定日が決定されます。ただし、胎嚢が確認された場合でも、1~2週間成長が見られないようなら、異常妊娠の可能性が疑われます。このように妊娠初期の診断は難しく、自然流産に至るケースも少なくありません。
病院で妊娠検査をするとなると、高額な費用がかかるのでは?と心配になる人もいると思います。妊娠検査は、基本的に自費診療になるため保険対象外です。そのため、検査にかかる費用は病院によって、異なります。ただし、出血がある場合など病気の可能性があれば保険対象となります。
妊娠検査薬や超音波による妊娠確認、血圧測定、尿検査(尿淡白、尿糖)であれば、自費で8,000〜15,000円程となります。また、保険での診療であれば初診料・尿検査・超音波などを行っても3割負担なら3,000円程度となります。もちろん病院によって費用が異なるので、事前に聞いておくと安心です。
初診時の服装や持ち物
妊娠検査のために受診する場合、問診・血圧測定・尿検査・超音波の検査をするのが一般的です。また、子宮の状態や出血の有無を調べるために内診を行います。内診では、膣内に器具を入れて確認するため、診察台に座りやすいようにスカートを履いていくと良いでしょう。病院のスタイルがわからなければ、着替えがスムーズにできるように脱ぎ着のしやすい服装を心がけましょう。
受診する際に必要な物は保険証と現金です。保険対象となる診察も含まれている可能性があるので、忘れずに持参しましょう。また、病院によって清算に使えるクレジットカードの種類に制限がある場合があります。現金で支払いができるように準備しておくと安心です。さらに、最終月経日を確かめ、基礎体温や生理周期をチェックしているのであれば、手帳やメモを持っていきましょう。
まとめ
初めての妊娠となると、いつ病院を受診すればいいのか、また費用・検査内容・服装なども迷ってしまうこともありますよね。事前に分かっていればスムーズに妊娠健診をしてもらうことができます。分からないことがあっても、病院に電話をしたり受付で尋ねたりすれば親切に対応してくれるので心配ありません。妊娠が考えられるのであれば、慌てずにタイミングを見ながら受診しましょう。
参考:
・日本産婦人科医会「5.<産科一般超音波検査・初期編> 正常所見4-7週」
・厚生労働省「すこやかな妊娠と出産のために」