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「このまま共倒れに…」母の転倒をきっかけに決意。私が介護のプロに頼るまでの道のり【体験談】

数年前、母が急に体調を崩し、入院することになりました。介護の経験は、私にとって大きな試練であり、同時に貴重な学びでもありました。

母に見つかった重い病気

体調を崩した母は、最初は風邪のような軽い症状だと思っていたのですが、検査の結果、予想もしなかった重い病気が見つかりました。医師から「今後、生活の中で介護が必要になるかもしれません」と説明されたとき、胸の奥に大きな不安が広がったのを覚えています。

 

母は入院中に数回の手術を受け、その後も長いリハビリが必要でした。私は毎日のように病院に通い、仕事との両立に苦しみながらも、母のそばにいることを最優先に考えていました。母が笑ってくれるだけで救われるような気持ちになった半面、次第に心身ともに疲弊していきました。

 

葛藤が続いた日々

本格的な介護が始まったのは、母が退院して自宅に戻ってからのことです。食事の準備や掃除、買い物など、日常のあらゆることを私が担うようになりました。母は私の助けを素直に受け入れるタイプではなく、「まだ自分でできる」と言って無理をしてしまうことがたびたびありました。そのたびに私は、「どこまで手を出すべきなのか」と悩み、葛藤していました。

 

そんなある日、母が部屋の中で転倒してしまったのです。幸い大きなけがには至りませんでしたが、その瞬間、私の中で何かがはっきりと変わりました。「このままでは共倒れになる」と強く感じ、私は介護の専門家に相談することを決意しました。

 

 

プロのサポートを受けて変わった日常

そこから訪問介護サービスを利用するようになり、プロの方々にサポートしてもらえるようになりました。母も少しずつ自分のペースで過ごせるようになり、私自身もようやく心に余裕が生まれてきました。

 

介護を通して、母との関係にも変化がありました。かつては遠慮や衝突が多かった私たちですが、支え合いながら少しずつ理解を深めていけたように思います。時には言い合いになることもありましたが、それもまた、お互いにとって必要な時間だったのだと今では思えます。

 

ある日、母がふと笑顔を浮かべて「いつもありがとう」と言ってくれました。その言葉に、これまでの苦労や迷いが報われたような気がして、胸が熱くなりました。

 

まとめ

私にとって介護とは、大変さの中にもたしかな喜びと、かけがえのない絆を育んだ時間でした。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

著者:百田もか/20代女性・アルバイト。

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年7月)

 

シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように!

 


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