ある日、義母から無洗米をわけてもらえることに。米の値段が高騰している中、めちゃくちゃありがたい申し出でしたが、夫がドヤ顔でまさかの返答をして……。
夫の親族に対する気持ちの変化
休日には必ず実家に顔を出すフジコさんの夫に、義母が株主優待でもらったお米を「あげる」と。しかし、フジコさんの夫はその話を断ったというのです。
「無洗米じゃないからいらないって断ったんだよ! フジコちゃん無洗米しか買わないって言っていたでしょ」とドヤ顔報告!
このご時世にお米をもらわんバカが……ここにいた……。今、米不足やねん! 米高いねん! 米欲しいねん!!
そんな夫の手には見覚えのある花がありました。聞くと「庭にたーくさん咲いていたからフジコちゃんにと思って」とのこと。義母が大切に育てた花を、勝手にちぎってきてしまったらしい。
仕方ないので、2人で謝罪に向かいます。
実家では、補聴器を落としたという義母のために小一時間ほどくまなく探すフジコさん。
結局見つからなかった……と思いきや、補聴器は義母の左耳に入っていました!
「落としたと思ったの、勘違いだったのね〜。本当によかったわ。スマホ見てくれる?」
“ありがとう”の言葉はありません。
そこへ、同じ室内にいるのに、フジコさんに義父から電話が入ります。
義父「フジ夫はおるかい?」
フジ夫「はい、フジ夫です。今、家にいますよ」
義父「お母さん、今日はリハビリか?」
フジ夫「お母さんは、家にいますよ」
義父「そうか」
なんの電話や!
フジコさんは改めて思います。
結婚してなかったら、自分とは全然違うこの人たちとも深く関わることもなかっただろう。
若いときはどうしてもこの一家を理解できなくてつらかった。でも、年を重ねてわかった。
人はみんな「なるべくしてそうなった理由」を持っているのだと。
そう思うと、フジコさんは夫の家族を不思議と憎めなくなっていました。
今は、できれば好きになりたい。そのために「好きになれる理由」を自分なりに探してみることに。
「義母は私を頼ってくれている」「信頼してくれている」、フジコさんはそう思うことにしました。
そして、私も「ありがとう」を言える場面をあえて作ってみようと思うのです。
義母にもきっと感謝できる何かがきっとある。それを、私自身の目で見つけたい。
そこへ、フジ夫さんが何かを抱えて向かってきます。
「フジコちゃん、これくれるって!」
50年以上前の毛布! 「上等な高級毛布よ〜」と言われても、いらねーっ! ありがとうって言えねー!
「ありがとう」と言える日はいつの日か……。
それでも、毛布と一緒に小さな「努力」を持ち帰るフジコさんなのでした。
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若いときには理解できなかった夫の家族。それでもどうせなら「好き」になりたいと思い、悪いところではなく「好きになれる」ところを探してみようと決めたフジコさん。フジコさんのその視点は、親族との関係に限らず、人間関係においてとても大切なことではないでしょうか。いつか、クセが強めの義母から「ありがとう」という言葉が聞けますように!
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