生理が始まったのは山の頂上!
私はスノーボードが大好きで、毎年ボード旅行に行くのが恒例になっています。
ある年のボード旅行では、スノーボード以外にも、温泉やグルメスポットも巡ることに。私は身軽にしようと、いつもは持っていく自分のウェアやボードは持って行かず、現地でレンタルできるよう予約しておきました。
当日レンタルショップに行ってみると、平日だったためか空いていたようで、ピカピカのきれいな最新モデルのセットを借りることができました。
使い込んだ自分の装備とは違う装いに、自然とテンションもあがりました。ところが、いざ着替えてワクワクしながらゴンドラに乗っていると、なんだか下腹部に違和感が……。
頂上に着いたとき、嫌な予感がしたので、「ちょっとトイレに行ってくるね」と友だちに告げ、トイレへ向かいました。すると、その予感は的中。まさかの生理が始まっていたのです。
レンタルウェアは絶対に汚せない!
頂上付近には、生理用ナプキンを売っているようなショップはありません。 慌ててゲレンデマップを確認しましたが、ゲレンデを降りていかないとショップはないようでした。
そのとき身に着けていたのは普通のショーツに、防寒と転んだときのショックを和らげるためのもこもこパンツ、そしてスウェット、その上にレンタルウェアのスノボパンツです。 すでにショーツには経血がうっすら染みていました。レンタルウエアを汚すことだけは避けたい!と思った私は、できるだけ早く、そして転ばずにナプキンを売っているショップまで行こうと決意しました。
人生最高の滑りキター!
一緒に来ていたのは、女友だちとその彼氏。男性も一緒だったので、急に生理になったこと、そのため早くショップに行きたいことを言い出せる雰囲気ではありませんでした。
そこで私は「久しぶりだからワッーと一気に滑りたいな~、ちょっと……先に行くね!」と言い残し、2人を置いてひとりショップを目指し、コースを滑り出しました。このときの滑りは「私ってこんなにじょうずだったっけ?」と自分でも驚いてしまうほど、それまでのスノボ人生で一番速く、安全に最短ルートで滑り降りることができました。
結局、一度も尻もちをつくこともなく無事にショップまで着き、ナプキンと新しいタオルを購入! とりあえずトイレでナプキンを使い、さらにゲレンデを下ったところにあるロッカールームに向かい、持っていた新しい下着に着替えました。
そんなこんなであれこれ対処していたので、頂上付近に残してきた2人に会えたのはだいぶあとになってからでした。「気付かれたかな、心配させたかな?」と思いましたが、女友だちからは、こっそり「気を利かせてくれてありがとう!」とひと言。意図していないところからの感謝を受けたのでした。
当時はかなり焦った出来事でしたが、今となっては笑いがこみ上げる良い思い出です。
著者:oniko/女性・主婦
イラスト:アゲちゃん
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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