初期胎児ドックという検査の結果、『13トリソミー』あるいは『21トリソミー』の可能性を指摘され、より正確な診断が可能な絨毛検査(じゅうもうけんさ)を強く勧められた、かばのきさん。
しかし、絨毛検査前のエコー検査で、おなかの赤ちゃんの心拍が停止していることが判明。かばのきさんは安堵と悲しみの狭間で揺れながらも、6日後に分娩処置のために入院することに……。
その間、おなかの赤ちゃんと棺に入れるおもちゃを買いに出かけたり、仕事が多忙な夫とすれ違いけんかをしてしまったり、事情を話していないはずのこつぶちゃんから「赤ちゃんいないねえ」と言われ驚くといった経験をした、かばのきさん。
ついに、入院処置の日を迎えます。病院や看護師さんからの配慮を感じながら入院生活をスタートさせます。
入院は3泊4日。心臓が止まってしまった赤ちゃんを出産するために、子宮頸管を広げる「ラミナリア」と呼ばれる器具を子宮頸管の中に挿入する処置を受けることになりました。
※初期胎児ドック…胎児に染色体異常の可能性やその他の身体的疾患がないか調べるためのより精密な超音波検査。
※絨毛検査…胎盤の一部である絨毛を採取して、胎児の染色体や遺伝子の状態を調べる検査。
※ラミナリア…子宮頚管を広げる処置に使われる、海藻の茎根を原材料とした硬い棒状の医療器具。
※不妊治療、死産についての表現があります。苦手な方は閲覧をお控えください。また、医療行為や症状については専門家にお尋ねください。
初めて経験する痛み
いよいよ始まった一度目の処置。
痛みには強い方だと思っていたかばのきさんでも、想像以上の痛みだったと言います。
ラミナリアを5本挿入し、1回目の処置は終了。
新生児室にいる赤ちゃんたちの声を「かわいい」と感じる一方、姿を見ることができず、
「死産の処置中の自分が、新生児を見るのが申し訳ない」
「“元気な赤ちゃん”の姿で産んであげられなくて、申し訳ない」
そうした複雑な思いを抱えながら、自分の心と深く向き合うのでした。
▼ラミナリアの処置は本当に痛く、ボロボロ泣いたと言うかばのきさん。痛みで泣くのは恐らく小学生以来だったそうです。強い痛みや揺れ動く感情の中で、かばのきさんは「申し訳ない」という言葉を繰り返されています。
子どもを諦めようとした自分への戒めや後ろめたさ、悲しみ、母としの責任感など、かぼのきさんが感じた感情が詰め込まれた言葉が「申し訳なさ」だったのかもしれません。まだ、入院生活は続きますが、かばのきさんの安寧を祈らずにはいられませんね。
※ラミナリアの挿入本数や痛みについては個人差があります。また、入れ替えの回数やタイミング、食事摂取等に関しては施設や予定されている処置によって異なります。
かばのきさんのマンガは、このほかにもブログで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。