理解してくれない義母に困惑
安定期に入ってから、義母は夫が不在の平日も頻繁に自宅へ来るように。そして来るたびに「赤ちゃんのおもちゃや洋服を買いに行こう」と誘ってくるようになりました。しかし、いざお店に行って、私が「この洋服かわいい~」と言うと義母は「えー、私はこっちのほうがかわいいと思うわ」「センスないわねぇ」と私の意見を全否定。その場で私が気に入った洋服を購入しようとすると「絶対にこっちのほうがかわいいわ」などと文句をつけて、無理やり義母好みの服を買わせてくるのです。「楽しみでついテンションがあがっちゃうわね」といきいきとした表情で話す義母を見て、誕生を楽しみにしてくれていることがうれしい反面、自分好みのものが選べず困惑していました。
そして次第に義母の行動はエスカレートしていき、義母が次々と買ってくる物で家の中がいっぱいに。ついに私は義母に「お義母さんの気持ちはうれしいけれど、もうたくさんあるので十分です」とはっきり伝えました。そして夫からも「自分たちにとっては初めての子どもだから、自分たちで買いたい物もあるんだ」とやんわり伝えてもらったのです。しかし義母は「何言ってるの~、私にとっても初めての孫なんだから楽しませてよ!」とあまり真剣に取り合ってくれず、臨月前には、自分たちで買いそろえる必要がないほどたくさんのベビー服が届いていたのです。
そして臨月を迎え、そろそろ本腰を入れて出産準備をしようと思っていたとき、義母は驚くべきものを持って自宅を訪れました。なんと「セレモニードレスを買ってきたよ! 退院のときはこれを着せてね!」と言うのです。
以前一緒に買い物に出かけたときに「セレモニードレスは絶対に自分で選びたいんです」と話したことがありました。そのとき義母は「じゃあまた見に行きましょう」と言ってくれていたのです。「前にいっしょに見に行こうって言ってくださったはずですけど……」と私が遠慮がちに言うと、義母は「だってあなたセンスないじゃない? 選ぶ服、私の好みじゃないんだもの」と鼻で笑いながら驚愕の発言をしてきました。
あまりにもストレートな物言いに私は言葉を失い立ち尽くします。するとそれを聞いていた夫が、「いい加減にしてくれ!」と義母に怒鳴ったのです。「おなかの息子は母さんの着せ替え人形じゃないんだよ!」「それに母親がわが子を思って選んだものに、センスもなにもないだろ! 俺たちの愛情を軽視しないでくれ!」とひと息に言い切ります。
普段温厚な夫が怒鳴ったことで、義母は反省した様子。「出しゃばりすぎたわ……」と、ようやく理解してくれたのでした。そしてお詫びにと、私がほしかったセレモニードレスの代金を支払ってくれることに。義母が選んでくれたセレモニードレスはお宮参りの際に着せたことで、お互いの選んだものが無駄にならずに済んだのでした。
生まれてくる子のことを思い、一つひとつ選んでいくことが子育ての始まりだと私は思っています。義母の思いを尊重することももちろん大事かもしれませんが、親になる私たちの気持ちを、もっと尊重してほしかったなと思いました。
今回の出来事を通して、私自身も譲れない思いをもっときちんと伝えておくべきだったと反省。同時に、夫がしっかりと味方になってくれたことで、これからも二人で力を合わせて子育てをしていけると強く感じました。当時おなかにいた息子も今は4歳。これからは私たち夫婦や義母の気持ちだけでなく、息子本人の気持ちも大切にした選択をしていきたいと思っています。
著者:竹内美月/40代・ライター。車のおもちゃが大好きな4歳の男の子と、歌って踊るのが大好きな1歳の女の子を育てる母。平日はほぼワンオペ育児。何が起こったのかわからないほどのスピードで時間が過ぎていく、ドタバタな毎日を送っている。仕事終わりに夕飯を作りながら飲むハイボールが楽しみ。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)
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