帰宅するなりもてなしを要求する夫
季節の変わり目で風邪をひいた娘。私は仕事を在宅ワークに切りかえ、娘の看病をすることにしました。幸い、娘はしっかりごはんを食べ、薬も飲んでくれたのですが、夜はグズグズと泣いてしまい、寝かしつけに苦戦。娘の看病をしながら仕事をしていると私の疲労も普段の数倍。寝かしつけをなんとか終え、リビングでウトウトしていたら、夫が帰宅しました。夫は帰ってくるなり、私に「俺のごはんすぐ用意して。おなか空いたし、ビールもお願いね」とひと言。メールで娘が発熱して看病していることは伝えていましたが、夫に私の疲労は想像できなかったようです。
私はかなり疲れていたので「ごはんやおかずはラップをかけて机に置いてあるから、自分であたためて。ビールは冷蔵庫にあるし」とだけ言い、寝室に行こうとしました。しかし、それを聞いた夫が激怒。「俺が仕事で疲れて帰って来てんのに、その態度はなんだ!」と叫んできたのです。私は、すかさず「看病と仕事で私も疲れてるのよ」と言いましたが、聞く耳を持ちません。「お前はそれでも俺の妻か! 妻なら夫をもてなせよ」とまだ責める始末。すると、あまりの声の大きさに、娘が起きてきました。
娘は夫に向かって「パパ、しーっ」とひと言。そして疲れ切った私の顔を見て、「ママ、おいで。いっしょに寝よ?」と頭をなで、手を繋いで寝室に連れて行ってくれたのです! 夫はそんな娘の様子を見て、とたんに毒気が抜けたようでした。娘がかわいくて仕方のない夫は、「パパのところにおいで」と猫なで声で言いましたが、娘は「パパ怒ってるから嫌」と言って寝室の扉をぴっちり締める始末。夫は「ごめんよ。パパ怒ってないから」と寝室の扉の前で謝っていましたが、娘は夫を無視して私と布団に入ると、静かに眠ってしまいました。娘に謝ってばかりで私への謝罪や労いはないのか、と少々残念な気持ちにもなりましたが、娘の機転に救われた安心感で、私もそのまま夫と口を利くことなく眠ったのでした。
夫も仕事で疲れているでしょうが、私も看病と仕事で疲れていたので、お互い様です。娘は私の気持ちを敏感に感じ取ってくれたのだと思います。夫婦はお互いのことをどんなときも支え合うべき関係だと私は思います。しかし、「相手にしてもらって当たり前」という考えでは、負担がどちらかに偏ってしまいます。どんなときも相手の目線で考えることの大切さを、改めて感じた出来事でした。
著者:村井あずき/20代・ライター。音が鳴るおもちゃが大好きな2歳の女の子を育てるママ。夫と2人で初めての育児に奮闘中。娘と一緒に絵本を読むのが大好き。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)
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