「なんで来なかったの?」え、なんのこと?
ユズハさんが絵の依頼代金を提示すると、「素人の絵でそんなに取る気なの!?」「友だち価格の1,000円で描いて」「ミカさんはタダでくれたのに。やっぱりミカさんとあなたとじゃ格が違うわね」と、言いたい放題。
あまりにもひどいカキエさんの発言に「なんでここまで言われなきゃいけないの?」と怒りが込み上げてきたユズハさんは、こんなに失礼な人に気を使うのも、時間を割くのも馬鹿らしくなり「もう、どうなってもいいや」と思い始めます。
そしてついにユズハさんは、提案された金額では絵を描く気にはなれないとハッキリ伝えました。
すると、カキエさんは逆ギレ……。「素人に毛が生えた程度の絵を買ってあげるって言ってるのに、調子に乗らないで」「高額な金額を要求してくるなんてびっくり」と、相変わらず失礼な発言を繰り返してきます。
激怒したカキエさんは「やっぱり結構です」と、絵の依頼を取り下げてきました。カキエさんとしては「もっと距離を縮めたくてこの提案をした」らしく「友情が踏みにじられた気がして、とても腹立たしい」のだそう。
「今後スクールで会っても一切話しかけないで。娘にもあなたの娘と仲良くしないように言っておきますので」
そう言って、カキエさんは去っていきました。
ムカつく!!!!! と怒りに震えるユズハさんですが、ふと我に返り『娘同士が仲良くしていたらどうしよう……』と思ったのでした。
そして迎えたスクールの日。言葉どおり、カキエさんがユズハさんに話しかけることはありませんでした。そのほうが気が気がラクだと思っていたユズハさんでしたが……。
「あれ?ユズハさんいるじゃん! どうして来なかったの?」
ミカさんにそう声をかけられ、困惑します。なぜなら、何も約束をした覚えがないから……。すると、モモさんから「今日、レッスンの時間よりもすこし早めに来て、先生に産休のプレゼントを渡したんだよ」と、衝撃の事実を伝えられたのでした。
◇ ◇ ◇
親同士のトラブルを子ども同士の関係に持ち込むのは、避けたいものですね。子どもたちには、親の感情に振り回されることなく、自分たちで自由に友だちを選び楽しく付き合っていってほしいものです。
また、ユズハさんのように、はっきり「NO」と伝える姿勢はとても大切なことですが、考えが合わない相手とのやり取りでは、感情的になりすぎず、冷静に距離を取ることも大事かもしれません。相手の気持ちを逆なでするような言い方はできるだけ避けて、落ち着いた態度で対応することが、トラブルを長引かせないポイントなのかもしれませんね。
それに、親同士の問題が起きたときほど、冷静さと思いやりが必要ではないでしょうか。お互いを尊重しながら対話を心がければ余計なトラブルを避けられますし、子どもたちへの影響も最小限に抑えられるはずです。親自身が落ち着いて行動する姿を見せることは、子どもにとっても良いお手本になりますよね。親と子ども、それぞれの関係を大切にしながら、みんなが気持ちよく過ごせる環境を作っていきたいですね。
しろみさんのマンガは、このほかにもブログで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。