流産を経験し「妊娠恐怖症」になってしまったキク。「妊娠」「妊婦」という言葉を聞くだけでも苦しくなってしまう状態で、キクはもう妊娠しないつもりでいました。しかし、実母のクズエはそんなキクを「私も”普通に”おばあちゃんになりたーい」「妊娠なんか怖くねぇわ」「とっとと妊娠しないと」と追い詰め、キクは実母の「孫産め」攻撃が恐怖だったのです。
「孫産め」実母、現る
親友のマムとほしみがキクの家に遊びに来ていたところに、急に押しかけてきたキクの母、クズエ。そして、友だちがいるのもおかまいなしに、「孫産め」攻撃をしかけてきます。
キクも勇気を振り絞って抵抗しますが、「あの子にはもう天国に行ってほしいと思っている」と言うキクに対し、クズエは「流産した子は天国には行けない」「親より先に亡くなった子は天国に行けない」「かわいそうに、あんたのせいでずっと地獄で苦しむ」「だから早く妊娠しなきゃ、地獄に行った子がこの世界に帰ってこれない」と恐ろしい自論でキクを追い詰めました。
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キクさんの親が語る「流産した子は天国に行けない」といった主張は、何の科学的もない自分に都合の良い持論です。ただ相手を自分の思い通りに支配し、精神的に追い詰めるためだけに作り出された発言に他なりません。このような根も葉もない、ご自身を責める必要はまったくありませんし、その言葉に傷つく必要もありません。
妊娠や出産は、誰かの期待に応えるためのものではありません。ましてや、誰かの歪んだ価値観を満たすための道具ではないのです。
最も優先すべきは自分自身の心の平穏です。自分を追い詰めるような発言をする相手とは、物理的にも精神的にもはっきりと距離を取ることが、自分を守るために必要なのかもしれませんね。