面会にやってきた義母
息子を出産し、産院から退院する日のこと。義母が、夫や私に何の相談もなく、当たり前のように付き添い、家までついて来ました。夫は義母の一人息子で、お義父さんも数年前に他界しているため、義母にとって息子は待望の初孫。その誕生を、本当に喜んでくれていました。
結婚時、特に過干渉な印象はなくどちらかというと夫婦で好きにしたら良いよ、というスタンスの義母。とてもありがたいと感じていて、妊娠の報告後も私の体を気遣うLINEくらいで干渉が増えることもなく、安心していました。
しかし、産後退院日の前日に面会へ来た義母から、思いもよらない言葉が。
「退院の日は、何時に来たらいい?」
と、当たり前のように付き添う気満々で聞いてきたのです。「え、聞いてないけど……!?」と思わず固まってしまいました。
出産でボロボロの体はまだ回復しておらず、正直、人に気を使う余裕はまったくありませんでした。退院は、家族3人だけで静かに迎えたいと考えていたのです。けれども喜びいっぱいの義母に、面と向かって「来ないでください」と言えるはずもなく……。
見かねた夫が「(退院日は)大丈夫だよ」と断ってくれたのですが、義母は「手伝わなあかんから!」の一点張り。その勢いに、夫も私も押し切られてしまいました。
そして退院日。義母は宣言通り朝から病院にやってきて、そのままわが家へ。リビングにどっかりと腰を下ろし、2時間ほど滞在して帰っていきました。あれほど「手伝う」と言っていたのに、産院からの大荷物はすべて夫任せ。
産後の疲れがあるなか、自宅に来た義母に気を遣わねばならないのはとてもストレスで、正直、気疲れと体の痛みで涙が出そうでした。夫も付き添いには反対してくれていたものの、昔から義母の気の強さには敵わないようで……。今回も、やっぱり頼りにはなりませんでした。
もちろん、義母に悪気がないことはわかっています。初孫がかわいくて、息子の家庭が心配で、何かしてあげたいという気持ちの表れだったのでしょう。でも、私がこのとき求めていたのは、そっとしておいてくれるやさしさでした。
この経験は、これからの義母との付き合い方を考えるきっかけになったと同時に、私自身にとっても大きな学びになりました。「良かれと思って」という行動は、相手の状況によっては負担になることもある。私もこれからは、相手の立場になって考えることを、もっと大切にしていこうと思います。
著者:山田秋/20代女性/0歳の男の子のママ。義実家の近くに住んでいる。
イラスト:はたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年8月)
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