夫が向かった先は
結婚後2年ほどでレスになり、話し合いをしても解消されない日々が続いていました。レス5年目を迎えた時期のことです。そんなある日、決まって2週間に一度、夫の帰りが遅くなることに気づいたのです。早く帰ってきた日でも「仕事が残っているから」と、再び夜の街へ車を走らせることもありました。
夫の言葉を信じたい気持ちとは裏腹に、胸のざわめきは大きくなるばかり。探偵を雇う経済的な余裕もなく、真実を知りたい一心で、私は夫の車にGPSを取り付けることを決意しました。
GPSに動きがあるとスマホに連絡が入ります。毎日GPSを確認して夫の動きを追っていました。情報収集しているうちに、2週間に一度は職場から離れてとある駐車場に行っている事がわかったのです。
ある夜、「仕事に戻る」と言って家を出た夫が向かったのは、職場とは全く逆方向の駅でした。スマートフォンに映し出されたその場所に、私の心は張り裂けそうでした。帰宅した夫に、私は泣きながらスマートフォンの画面を突きつけ、すべてを問い詰めました。そこでようやく、夫は浮気を認めたのです。
夫は相手との関係を断ち切ると涙ながらに約束し、私たちは再構築の道を選ぶことにしました。それからというもの、恐る恐るGPSを確認しても、夫が寄り道をする姿はもうありませんでした。そして不思議なことに、これをきっかけにレスが解消したのです。
夫の裏切りに深く傷つきましたが、私たちはお互いの本音を初めてぶつけ合いました。すると夫は、レスが始まったきっかけが、かつて私が夜の営みを拒んだ際の何気ないひと言だったと涙ながらに告白したのです。その言葉に深く傷つき、私に触れることができなくなったと。そうして寂しさを抱えるうちに、外に癒やしを求めてしまったようでした。浮気をした夫が悪いのは間違いありません。しかし、知らず知らずのうちに夫を傷つけていたのは私だったのです。
皮肉にも夫の裏切りによって、私たち夫婦は初めて本音で向き合うことができました。再び心から夫を信頼できる日が来るのかどうかわかりませんが、これから二人でゆっくりと夫婦の絆を育てていきたいと思っています。
著者:山田裕子/40代女性/13歳と15歳の姉妹を育てる専業主婦。元ワーママ。現在は専業主婦を謳歌中。
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年7月)
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