今回は、授乳時の恐怖、「赤ちゃんがおっぱいを噛むこと」についてレポートいたします。わが家の息子は、生後4カ月ごろから徐々におっぱいの噛みぐせがつき、歯が生えてからは噛み傷を嫌というほど経験しました。そんな私が習得した、噛みぐせのかわし方をご紹介します。
どんなときに乳首を噛むの?
そもそも赤ちゃんはどんなときに乳首を噛むのでしょうか? わが家の息子の場合、私が上の子に気を取られていたり、他のママたちと話をしながら授乳していたりすると「こっちこっち!」と言わんばかりに噛みました。赤ちゃんだけど、母親が自分に集中していないことがわかるのですね。
また、楽しそうに乳首を噛んでいるようなときもありました。噛まれると痛くてつい大きな声を出してしまうので、息子としては反応がうれしく、笑顔で何度も繰り返し噛む、という日もしばしばでした。
どうやって対処する?
歯が生えてきた息子にはとにかく乳首を噛まれたくないので、授乳のときは上の子にも「シー、でお願いします」と伝え、息子の気が散らないようにしました。
それでも噛まれたらすぐにおっぱいをしまい、「噛んだら痛いんだよ~」と伝え、しばらくはせがまれても授乳せず、5~10分ほどあとにもう一度授乳するということを繰り返しました。そのうち息子も、「噛むとおっぱいもらえない」とわかってきたようで、噛む頻度はずっと減りました。
傷になってしまったらどうする?
噛まれて傷になってしまったとき、私は乳頭用のクリームや馬油などを授乳直後に毎回塗っていました。私がお世話になっている助産師さんいわく、そのままにしておくと乳首の皮が厚くなり、今度はおっぱいが詰まって乳腺炎になってしまうこともあるそうです。また、母乳パッドは使用せず、そのままにしておいたほうが乳首のためにはいいと言われました。
傷ができているなかでの授乳はつらいですが、傷のないほうのおっぱいから授乳する、傷のある所に赤ちゃんのあごが来ないよう抱き方を変えるなど工夫すると、傷の治りも早くなるそうです。
赤ちゃんと触れ合う大切な授乳の時間。噛まれることが原因で母乳育児をあきらめてしまうのもつらいですよね。痛みを我慢するだけではなく、赤ちゃんとのやり取りをしながら、少しでも楽しく授乳ができるといいですね。
イラスト:sawawa
著者:里川まちこ
一男一女の母。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。趣味はフィルム写真・旅行・手芸。とくに毛糸小物を作ることが毎年冬の恒例。