火葬後、奇跡的に残った小さな骨を持ち帰り、毎朝赤ちゃんの骨壺に挨拶をするのが日課になります。かばのきさんはどうにか立ち直ろうとしますが、本人が想像していた以上に心の傷は深く、子どもが欲しい気持ちと、「私にそもそも子どもを望む資格なんてなかったんじゃないか」という自己嫌悪のはざまで、自分の気持ちに振り回され続けます。
一方で、迫りくる妊活のタイムリミット。不妊治療を再開するべきかどうか葛藤し、夫婦で思い悩んだ末、「妊活をやめる」と苦渋の決断。
しかし、決意したあともかばのきさんは「少し先をみたとき、どちらの後悔が私にとって耐えられないだろう」と心が揺れる日々を過ごします。
再び通い始めた親子サークルで赤ちゃんと触れ合ううちに、かばのきさんの心に少しずつ変化が表れて……。
※不妊治療、死産についての表現があります。苦手な方は閲覧をお控えください。また、医療行為や症状については専門家にお尋ねください。
 
「もう一度だけ望んでもいいかな」夫婦の決断











夫に「今、この状態が不足しているわけでは絶対にない」と言われたかばのきさん。
その言葉を受け止め、自分が見据えられる“少し先”を考えたうえで「もう一度だけ望んでもいいかな」と伝えます。
「そう言うと思ってた。俺もそう思う」とかばのきさんの気持ちに同意してくれた夫。かばのきさん夫婦は、妊活を再開することを決断しました。
そして、再びつらい不妊治療を乗り越え
「ご懐妊ですね」
無事、赤ちゃんを授かったかばのきさん。「ごめんね」と「ありがとう」を繰り返しながら、“お兄ちゃん”になるわが子への言葉を胸に、かばのきさんは前へ歩き出すのでした。
▼「前を向けているのかな」かばのきさんの頭から離れない言葉だったと思います。それでも、後悔のない選択のために改めて大きな一歩を踏み出しました。そして、ご懐妊。心からお祝いの言葉を贈りたいと思います。
お話には描かれていないつらい経験もたくさんあったことでしょう。その一つひとつに心を痛めたり気持ちを揺さぶられたりしながらも、前を向いていたかばのきさん。どうかこれからは家族と、そして新しい命とともに、かばのきさんらしい“格好いいかーちゃん”になってほしいですね。
※人工妊娠中絶は、母体保護法により定められた適応条件を満たしている場合に限り、施行されます。
かばのきさんのマンガは、このほかにもブログで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。
 
   
       
               
                           かばのき
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