娘が帰れなかったワケ
途中まで迎えに行くと、公園の前に娘と数人の友だちが集まっているのが見えました。近づいてみると、どうやら1人の女の子が転んでけがをして泣いていたようで、みんなで慰めたり、手当てをしようとしたりしていたようでした。
私は「だからなかなか帰ってこなかったのね」とホッとしましたが、状況をよく見てみると――。
え、何してるの…!?
なんと、別の女の子が自分の水筒のお茶で、ケガをした子の傷口を洗い、さらに葉っぱを貼っているではありませんか! びっくりした私は、急いでケガをした子に声をかけ、近くにあった水道水で傷口を洗うよう促しました。
わが家は公園から近かったので、私はばんそうこうを取りに行くことに。再び公園へ戻り応急処置をしてから、女の子を自宅途中まで送り届けたのでした。
子どもたちなりに考えて…
帰宅後、娘に「どうしてお茶で洗っていたの?」と聞くと、友だちが「緑茶には殺菌力があるよ!」「傷口には葉っぱを貼るといいらしい!」と言い出し、お茶を使う結果になったのだそう。
小学1年生の子どもから、よくそんな“おばあちゃんの知恵袋”みたいな発言が出てきたなと、思わず驚かされました。
私は娘に、「傷口はきれいな水道水で洗うこと」「血が止まらないときは清潔なタオルで押さえて止血すること」「大きなケガのときは大人に助けを求めること」を改めて伝えました。
この出来事をきっかけに、娘にはお守り代わりとして、ばんそうこうとウェットティッシュを持たせるように。
大人から見れば突拍子もない対処法ですが、小学1年生になったばかりの子どもたちなりに、一生懸命考えて行動したのだと思います。これからも、いろいろなハプニングを経験しながら、大きくなっていくのだなと感じた出来事でした。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:河原りさ/30代女性。2016年生まれと2018年生まれの女の子2人、2024年生まれの男の子のママ。花屋に勤務。都会のおでかけスポットや植物に関心あり。
イラスト:ななぎ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)