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「くしゃみや縄跳びでジュワー」産後、助産師の忠告を軽視した結果、私を襲った悲劇とは

​​29歳で初産を終えた私のふにゃふにゃの下腹を触り、助産師さんは骨盤底筋群を鍛える「ケーゲル体操」をおこなうようにとアドバイスしてくれました。しかしそれに従わなかった私は、ひどい尿漏れを起こすようになってしまったのです。あわや公共の場で全漏れ……の状態から、どのように私の尿漏れが改善したのか経緯をお伝えします。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師窪田 徹矢 先生
くぼたクリニック松戸五香院長

獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。
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助産師さんにケーゲル体操を勧められる

29歳で初めての出産を経験した私。破水してから10時間ほどたって息子を産み、もうろうとしていた私の下腹を触って助産師さんが「ここ、落ちちゃってるから」と言っていたのをぼんやりと覚えています。最初はなんのことかよくわかりませんでした。

 

その後、助産師さんは私のふにゃふにゃの内ももにも、ぺたぺたと触っていたように思います。そして妊婦教室のときに教えてくれた、骨盤底筋群を鍛えるケーゲル体操をするようにとアドバイスをしてくれたのです。

 

初の出産、そしてそこからの赤ちゃんとの生活は嵐のようで、ケーゲル体操どころか、5本指ソックスに5本の指をきちんと入れてはくゆとりさえなかった私。あれから15年近くがたち、育児の細かいことは覚えていませんが、おっぱいはよく出たので、抱っこがつらくてすぐ横になって添い寝でおっぱいをあげていたことだけを覚えています。

 

そして、あれはいつごろだったのか。気付いたら尿漏れが起こるようになっていたのです。

 

くしゃみとともに不意に漏れてしまった尿

その尿漏れも、ちょっとやそっとではないのです。覚えているのは、ブタクサアレルギーでくしゃみが止まらなくなったときのこと。突然襲ってくるくしゃみの衝撃に、耐えきれず漏れてしまうその量は全体量の20%ほどということもありました。まさか、自分が尿を漏らすなんて……とショックでしたが、きっと産後の影響だ、今に治る、なんて根拠もないことを自分に言い聞かせていたのです。

 

産後2カ月ほどのころだったでしょうか。気分が落ち込みがちで、めまいなどの不調もあった私は、助産師さんの紹介で漢方医でもある内科医のところを訪れました。そして、その際に尿漏れのことを相談すると、助産院で習ったような骨盤底筋群の体操を勧められました。

 

しかし、なかなか成果は出ず、尿漏れ用のパッドや生理用ナプキンを当てて対処するのが当たり前になってしまいました。

 

産後の疲れが長引いていたのか、子どもが保育園に入っても私はとにかくいつもぐったりしていました。尿漏れはもはや当たり前になり、まずいとは思うものの、時間をとって体操をするということもできませんでした。

 

 

運動会で尿漏れ!ケーゲル体操を始める

しかし、あるきっかけで私は危機を感じます。それは、息子が小学生になって初めての運動会でのことでした。保護者が大縄跳びをしなければならなかったのです。このときの私は縄跳びと尿漏れの2つが結びついていませんでした。1回跳んで……油断もあったのでしょう、尿の30%ほどを出してしまいました。

 

もう1回、衝撃に耐える自信はありませんでした。私はもはやここまでか、と思った瞬間に笛が鳴り、誰かが前のほうで縄に引っかかり、運よく大縄跳びは終了したのです。危なかった! この経験が私を駆り立てました。

 

早速、この日の夜からケーゲル体操を始めました。助産院で私が習ったものは大きく足を広げてしゃがみ込み、両手は胸の前で合掌、肘で膝を外側へ押しつつ、膝は内側へと閉めるように力を入れ、吸う呼吸で腟や肛門を緩め、吐く呼吸で締めることを繰り返します。これはお風呂のときと、思いついたときに1回1分ほどを1日3回するようにしました。

 

この体操による変化は徐々に表れ、3〜4カ月後、くしゃみが止まらなくなる季節が来ても尿漏れはほぼなくなったのです。

 

まとめ

産後の体の変化に戸惑い、助産師さんのアドバイスを軽視してしまった私。その結果、日常のささいな動作にも不安を感じるつらい尿漏れに悩まされることになりました。

 

しかし、運動会での一件をきっかけに自分の体と向き合いトレーニングを続けた結果、翌年の運動会では大縄跳びをしてもまったく尿漏れせず、体は確実に応えてくれることを実感しました。尿漏れが改善したことで一度はトレーニングをサボってしまい、再発するという失敗も経験しましたが、再開すると以前より早く改善したのは、一度骨盤底筋群を使う感覚を体が覚えていたからだと思います。43歳の今、将来の自分のために、これからも骨盤底筋群のトレーニングを続けていこうと思います。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

著者:鯉生 美絵/40代女性。民宿経営とライターの兼業をしている2人の男子の母。痩せの大食いと言われた時代を過ぎ、気付いたら内臓と一緒に年を取っていた。YouTubeを先生にいろいろなエクササイズやファスティングを実践、浮き輪肉や不調と闘う昨今。

イラスト/村澤綾香

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています

 

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