ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』"筑前煮男"がトレンド入り!
今回作ってみるのは、TBSドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』で話題となっていた筑前煮。
和食の定番ではありますが、「手間がかかるから……」と食卓に登場する頻度は高くないというご家庭も多いのではないでしょうか?
かくいう筆者も結婚した当初作ってから、その手間と食材費の高さに圧倒され、すっかり敬遠するようになっていました……。
そんな時に、ドラマ内で勝男さん(竹内涼真さん)が放った「野菜切って煮ればいいんでしょ」という、あたかも野菜炒めを作るようなお手軽感覚のセリフに、思わず「待て待て……」とツッコミを入れていました(笑)。
彼の主張が正論なのかを検証するためにも、キッコーマンの公式サイトを参考に作ってみることにしました。
キッコーマン公式「筑前煮」のレシピ

材料(2人分)
・鶏肉(もも肉)…150g
・干ししいたけ…3枚
・にんじん…80g
・ごぼう…80g
・こんにゃく(アク抜き)…80g
・里芋…100g
・ごま油…大さじ1
【鶏肉の下味】
・しょうゆ(キッコーマン特選丸大豆しょうゆ)…小さじ2
・みりん(マンジョウ米麹こだわり仕込み本みりん)…小さじ2
【調味料】
・かつおだし…1カップ
・しょうゆ…大さじ1
・みりん…大さじ2
作る前に、筆者から一言物申す
勝男さんがスーパーのレジ前で「高っ!」と言っていたシーンを覚えていますか?
そうなんです……筑前煮はいろんな種類の食材を使用するため、食材費がどうしてもかさみがちなんですよね。

そして極めつきは「顆粒だしはありえない」という、勝男さんのの強烈な一言!
いつもは顆粒だしで済ませてしまう筆者ですが、今回は削り節から出汁を取ってかつおだしを作りました……。
さっそく、勝男さんが「野菜を切って煮ればいいんでしょ」と言っていた、筑前煮を作っていきましょう。
作り方①鶏肉を切る

鶏肉はひと口大に切ります。
作り方②干ししいたけを水で戻して切る

干ししいたけは水で戻して、軸を切って半分に切ります。
ちなみに干ししいたけは水で戻すには何時間もかかります。少し早めに準備に取り掛かるか、前日につけておく、急いでいるときはレンジ加熱をするなどの方法もあります。
作り方③にんじん、ごぼうを乱切りに

にんじんは乱切りに。
ドラマ内では鮎美(夏帆)さんが完璧に仕上げていた、飾り切りにんじんにもチャレンジ。これまでに何度か挑戦したことがあるのですが、お店で出てくるようなクオリティにならないんですよね。不器用だからでしょうか……。

時間と手間をかけて作ったはずの飾り切りにんじんがコチラ!
小学生の工作のような残念すぎる仕上がりに、思わず笑ってしまいました。ドラマの鮎美(夏帆)さんみたいにはいきませんね……。
やはり、ここは潔く乱切りでいきましょう!2個作って挫折して、あとは乱切りにしました。

ごぼうは皮をこそげて乱切りにして、水にさらしておきます。
筑前煮を作って思ったのは、「戻す」「水にさらす」など食材の下準備が極端に多いこと!この時点で結構な時間がかかっていますが、これからもまだまだありますよ。
作り方④こんにゃく、里芋をカット

こんにゃくはスプーンでひと口大にちぎます。

ここから塩をまぶして5分ほど放置。その後、2〜3分ほど茹でたら、ザルにあげて水気を切っておきましょう。

里芋は皮をむいて、大きめの乱切りにします。
作り方⑤鶏肉を炒める

鍋を熱してごま油の半量を入れ、①の鶏肉を入れて炒めます。

取り出して、熱いうちに【鶏肉の下味】をまぶしましょう。
作り方⑥食材を炒める


鍋に残りのごま油を足して、③のにんじんとごぼうを炒めたら、②の干ししいたけ、④のこんにゃくと里芋を加えて炒め合わせます。

【調味料】を入れて落としぶたをしたら、弱火で約10分煮ましょう。
ドラマでは勝男さんの「落としぶた?」というシーンも出てきました。確かに。料理をしない人には分からないワードですよね。
作り方⑦煮込む

⑤を調味料ごと鍋に戻し入れて、さらに7~8分煮ます。ふたを取って、火を強めたら水分をとばして煮汁を絡めましょう。

この時少し目を離してしまったので……こげつく寸前でした。危ない、危ない。勝男さんにダメ出しされるところでした……。
やはり筑前煮は「愛の結晶」

こちらができあがった、「筑前煮」!
いや〜……食材の下処理だけでもかなり手間がかかりましたが、煮込む時の火加減がやっぱり難しい。これが、作ってみなければわからない料理のリアルですよね。
実際に勝男さんはドラマ内で仕上がった筑前煮の野菜がかたかったようで、煮汁が無くなるのと野菜がやわらかくなるちょうど良い火加減にするのは料理経験者でも難しいもの。

しかし、今回は分量も、時間も、レシピ通りにやったおかげで、煮詰まることもなく食感もバッチリ!味の濃さもちょうど良く、心にしみわたる味になっています♪
頑張って作った飾りにんじんも、角が取れていい具合にふっくら!なんだか最初よりもちょっとキレイに見えるようになりました(笑)。
鮎美(夏帆)さんが「お祝いみたいでうれしくない?」と言っていた気持ちが、今ならわかる気がしますね。
にんじんやごぼう、里芋などの食材本来の旨みも感じられるところもうれしいポイント!
夫にも食べてもらったのですが、「筑前煮ってそんなに難しいの?」と聞かれてしまいました。
まさか……目の前に勝男がいるなんて……。しっかり説明して筑前煮の大変さを理解してもらいましたが、普段料理をしない人はやはりこの手間が想像できないようですね。
久しぶりの筑前煮作りで改めて感じたのは、やはり筑前煮は「愛の結晶」だということ。この手間暇こそが、美味しさの秘訣なんですね。
ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』の鮎美(夏帆)さんの思いやりと、はじめて筑前煮を作った勝男(竹内涼真)さんの苦労が分かる一品でした。