記事サムネイル画像

「誘ってこいよ(笑)」飲み会に絶対にこない社長。無理難題を同僚に押し付けられ、ダメ元で誘ったら…

僕はある会社のマーケティング部で働いています。会社では影が薄く、内気な僕は同僚から仕事を押し付けられたり、嫌味をいわれたりすることがありました。それでも僕がこの会社で働くのは社長に憧れていたからで……。

社内での僕の扱い

ある日、オフィスの廊下を歩いていると、前から談笑しながらやってくる同僚たちの姿が見えました。彼らは僕に気が付かず、そのまま僕の肩にぶつかってきました。

 

「すみませ…って、なんだお前か」

 

彼らはぶつかった相手が僕だとわかると急に態度を変えて……。僕は内気で言い返さない性格なため、同僚からはこのような扱いをされることが多かったのでした。

 

それでも、この会社で働き続けるのは社長のAさんに憧れているからでした。Aさんは、社内で「氷の女王」と言われるほどクールな女性。会社の飲み会などにも参加せず、誘っても「行かない」と断られることがほとんどで、そういったところからも「氷の女王」と呼ばれていました。

 

もちろん、仕事はバリバリとこなしていて、Aさんは僕より少し年上であるにもかかわらず、明確なビジョンと言葉で社員たちをまとめ上げているなと感じていました。社長が率先して仕事をする姿も社員の励みになっていました。

 

社長を誘う!?

数日後、会社では飲み会があり社員も少し浮足立っていました。「社長は来ないのかな…」と思っていると、僕の後ろから「社長のこと誘ったけど、ダメだった~」と言う声が。

 

僕が「やっぱり来ないんだ」と思っていると、同僚が「頼みがある」と声をかけてきました。

 

「他の参加者は全員断られたから、お前が声をかけてきてほしい!」

 

と言いました。よく僕をからかっていた同僚たちだったので、彼らは、僕がAさんにキッパリと断られるところをおもしろがって見たかったのかもしれません。そんな魂胆がわかりつつも、僕は、社長の元へ向かいました。

 

そして、飲み会があることを社長に告げ、一緒にどうかと声をかけると……。社長からは「いいよ。行きましょう」と予想外の反応でした。僕があ然としていると、

 

「私のことを尊敬してくれている社員からの誘いを断るほど、私は冷たくないよ」

 

とAさん。

 

以前、僕はAさんと話をしたときに「尊敬している」と伝えたことがありました。Aさんは、それを覚えてくれていたみたいでした。

 

Aさんの一面

僕がAさんを飲み会に誘い、了承してくれたことを伝えると同僚たちはビックリした様子でした。また冷たい反応をされるのかな……と思っていると、みんな「でかした!」と楽しげな様子で……。Aさんが飲み会に来てくれるのがよほどうれしかったのでしょう。「氷の女王」と呼ばれているAさんですが、社員たちは彼女のことをとても慕っていました。僕はAさんのすごさを改めて知りました。

 

飲み会が始まると、Aさんはお酒に強くないようですぐにほろ酔い状態に。僕はAさんに、どうして飲み会をずっと断り続けていたのかを聞いてみました。

 

Aさんは、過去にお酒を飲まされて、潰れてしまった過去があるようでした。そのときに怖い思いをしたみたいで、お酒の席は断っていたとのこと。

 

Aさんの話を聞いた後、僕はAさんに「大丈夫ですよ。僕がAさんのことをきちんと見ていますから」と伝えました。

 

Aさんは、「人付き合いも苦手だったけれど、あなたとなら関わってみたい。良ければ私と仲良くしてほしいです」と照れくさそうな表情をしていました。その表情がとてもかわいらしくて、Aさんの知らない一面を見られた気がしました。

 

Aさんの本音

その後、Aさんに誘われて食事に行きました。何度か食事を重ねて話も盛り上がるようになってきたときのこと。Aさんから「前、お気に入りだったバーに行きたい」との要望があり、職場近くのバーへ行くことに。

 

大人な雰囲気にドキドキしていると、Aさんが「私、もっとあなたに近づきたい」と急に驚きの発言をしました。僕はAさんの発言に動揺。Aさんは、「氷の女王」なんて言われている自分のところに来て、「尊敬している」という言葉をかけた僕のことをずっと気にかけてくれていたのでした。

 

そして、こうして僕と2人で食事にこられたことが彼女としてはうれしかったよう。

 

僕もAさんのことは尊敬していました。ただ、それだけではなく1人の女性としても好意を持っていることは否定できなくて……。僕がAさんに「お付き合いしてみますか?」と聞くと、Aさんは涙目で頷いてくれたのでした。

 

断らなかった本当の理由

後から聞いた話ですが、僕が社内の同僚からバカにされていたことをAさんは知っていたようでした。そのため、僕がAさんを飲み会に誘ったとき、断ったら僕が何か言われてしまうかもしれない、と思って参加を決意したという部分もあったようでした。

 

その話を聞いて、僕はAさんのやさしさを改めて知ることができました。今回の件で、僕は行動することの大切さを知りました。Aさんに、尊敬していると伝えたこと、飲み会に誘ったことで今の僕たちの関係があります。内気で行動に移すことが苦手な僕ですが、ここぞというときには行動できるように…仕事でもプライベートでも自分を変えられるように頑張らなきゃと感じた経験でした。

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 

ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!

 

 

ベビーカレンダー記事制作の取り組み
  • \ この記事にいいね!しよう /
    シェアする

    • コメントがありません

    この記事の著者
    著者プロファイル

    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

    読者からの体験談をお届けします。

    同じ著者の連載

    新着記事が配信されたら、メールやプッシュ通知でお知らせ!
  • 気になる記事をまとめ読み

    人気連載

    新着連載

    連載完結

    もっと見る

    注目記事を探す

    人気記事ランキング

    アクセスランキング
    コメントランキング

    お得な無料キャンペーン

    エンタメの新着記事

  • PICKUP