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「ええ!?」糖尿病の数値が悪化していることに驚く母…何度目の驚きだろう #母の認知症介護日記 248

「母の認知症介護日記」第248話。アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。

母・あーちゃんが暮らす施設には、ワフウフさん姉妹が「要注意人物」としてチェックしている「アライちゃん」というおばちゃんがいます。なぜか、あーちゃんに意地悪ばかり言うので、ワフウフさんは塩対応を貫いていますが、先日施設の中でばったり会ってしまい、仕方なくあいさつをすることに……。すると「どちらさまでしたっけ?」とまさかの返答。少し会話をしているうちに、ワフウフさんはアライちゃんも実は認知症であることに気づき、数分話しただけでは見抜けないこともあるのだと感じました。

あーちゃんがウィッグをつけなくなってから、ずいぶん経ちました。以前はお出かけの必須アイテムだったので、ワフウフさん姉妹は新しいものが欲しくないかとあーちゃんに確認しましたが「いいわ、このままで」とのこと。以前、父にウィッグを買ってもらったことや、父から「老けて見えるのは嫌だ」と言われたことをうれしそうに話していたあーちゃんを思い出し、ウィッグをつけて若く見せたかったのは、もしかすると父の存在があったからなのかも……と、ワフウフさんは思っていました。あきらかに美への意識が薄くなり、洋服の組み合わせもおかしくなっているあーちゃんを見て、ワフウフさんは複雑な気持ちです。

 

無限ループのやりとり

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

施設に行くと、あーちゃんが「260円しかお財布に入っていない」と言い、棚に置いていた現金がなくなったと訴えてきました。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

しかし、甘ったるいミルクコーヒーを買わないよう、お財布の中にはわざと260円しか入れていないので、合っているのです。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

それを理由とともに説明すると……。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

まるで初耳と言わんばかりに驚くあーちゃん。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

過去最高の数値をたたき出していることを伝えると、さらに驚いていました。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

そのまま、原因はミルクコーヒーだろうと思われることを伝え、しばらく買わないようにと言い聞かせます。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

あーちゃんは一瞬納得したように見えましたが、再度「お財布に260円しか入っていない」と始まってしまいました……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

もう一度理由を説明すると……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

納得したように見えます。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

しかし……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

またもや、初耳と言わんばかりの反応です。同じ話を何度もするの、地味につらいのですが……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

それでも、10回以上繰り返し説明しているうちに、なんとか今の状況がインプットされたように思えたのですが……。

 

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

散歩中に通りがかった八百屋さんで、焼き芋が売られているのを見つけてしまい、すっかり心奪われてしまいました。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

そこで、今の状態では焼き芋は食べられないと言うと……。

 

母の認知症介護日記/ワフウフ

 

今日だけで何度目? と言いたくなってしまう、この反応です。せっかくインプットしたことが、焼き芋の出現により、一瞬で消え去ってしまいました。

 

 

あーちゃんの様子を見に施設に行くと「お財布に260円しか入ってないの!」と言い、棚に置いてあった現金がなくなっていると訴えてきました。しかし、自動販売機で甘ったるいミルクコーヒーを買わないよう、260円しかお財布には入れていないので、その状態で合っています。理由とともにそれを説明すると……。

 

「えぇっ? 私、血糖値上がっちゃったの!?」と初めて聞くかのように驚くあーちゃん。そして、納得したかと思いきや……。「だけど、おかしいのよ! お財布に260円しか入ってないのよねぇ……」とまた始まりました。そこで、もう一度最初から説明すると……「えぇっ? 私、血糖値上がっちゃったの!?」と、まったく同じ反応。歩きながら、ひたすらこのやりとりが繰り返され、地味につらいです。

 

それでも、10回以上繰り返したあたりで、ようやく「自分の血糖値が過去最高に悪化している」ということがインプットされたようで、会話も成立していたのですが……。散歩の途中で通りかかった八百屋で焼き芋が売られているのを見つけ、心奪われてしまったあーちゃん。焼き芋をながめている間に今までの会話の内容がすべて消えてしまったらしく、血糖値が上がったのに焼き芋なんて食べられないと言うと「えぇっ? 私、血糖値上がっちゃったの!?」とひと言。おそるべし焼き芋のインパクト……。

 

--------------

会話はできるのに、何度言っても話が通じないというのは、もどかしいですね。子どもに言い聞かせるのと違って、繰り返していくだけ理解が深まるわけではないので、今回のようにすべてが一瞬でリセットされたときのショックは大きそうです。こういったプチストレスをどう解消していくかも、介護を続けるなかで重要なポイントだといえそうです。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように!

 

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    この記事の著者
    著者プロファイル

    マンガ家・イラストレーターワフウフ

    昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。 2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。

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