屋上付きマンションの夢
夫と新居の住まいを探していたときのことです。夫が一押し物件を見つけたと言うので、見に行くことに。そこは4階建てのマンション。
しかし、驚いたのは、最上階の部屋にだけ、屋上があるということ。不動産屋さんの「夏は花火も見えますよ」という押しもあり、私たちは即決しました。
憧れの空間が「ただの飾り」に
引っ越し直後こそ屋上に上がったものの、やがて3週間ほどたったころ、私は気づきました。屋上へ行くのが、恐ろしく面倒くさいという事実に。
いちいち靴を持って、部屋からベランダに出て、急な階段を登る。この手間が小さなハードルとなり、私たちの足は屋上からみるみる遠のいていきました。
花火大会で直面
そんな中、住み始めて半年が経ったころ。近くの川でおこなわれる花火大会の日が近づいてきました。「これが不動産屋さんが言っていた花火だ!」と、夫と張り切り、友人たちを呼んで屋上にバーベキューセットと椅子を並べました。
そして迎えた花火当日。1発目の花火がきれいに見え、一同感動しました。しかし、それ以降、景色は一変。風向きが私たちのほうへ向いていたため、打ち上がる花火がすべて、直前に打ち上がった花火の煙に隠されてしまったのです。
連発の花火は、ひたすら連発の煙を見る形に……。次の年も、その次の年も、結果は同じでした。憧れの屋上は、花火すら見えない「煙鑑賞スペース」となり、ますます足が遠のいていきました。
この失敗から私が学んだ住まいの教訓は、「特別な付加価値よりも、日常的な動線や使い勝手を優先すべき」ということ。新居選びは、夢や憧れだけでなく、「面倒くささ」に耐えられるかどうかが鍵だと痛感した出来事でした。
著者:新谷けご/40代女性/2013年生まれの娘、2015年早生まれの息子と夫の4人暮らし。年子育児に振り回されっぱなしの毎日です。
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年11月)
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