待てど暮らせど帰って来ない義母
他県出身の夫の実家は、わが家から車で約4時間の場所にあります。結婚してから年に2回ほど帰省しており、5歳の長女と3歳の次女を連れての帰省では、朝食後に出発し、途中に昼食を取って、昼過ぎに到着するのがお決まりの流れでした。
その日も、いつものように朝の出発前に夫から義母へメールを送信し、昼過ぎに無事到着。しかし、娘たちが玄関扉に手をかけたものの、扉が開きません。田舎特有の慣習か、これまで行ったときは玄関の鍵は開けっぱなしなのが常だったのに……とインターホンを鳴らしますが、応答もなし。そこで初めて、夫が朝、義母へ送ったチャットのメッセージに返信がないどころか、既読にもなっていないことに気が付きました。玄関前で立ち尽くす私と娘たち。夫も焦りながら義母へ電話をかけます。運良く、すぐに電話は繋がりました。しかし、通話しながら夫の顔色がどんどん青ざめていきます。
「母さんは出かけたばかりだから、どこかで時間を潰してほしいって……」
電話を終えた夫がそう言うと、「えー!」と娘たちから抗議の声が上がりました。義母との会話内容を詳しく聞くと、義母は帰省の予定をすっかり忘れ、チャットにも気がつかなかったのだそう。そして、友人と外出中とのことでした。
「すぐ帰るから、連絡するまでどこかで待っていて」と言われたという夫の言葉に、仕方なく近場のショッピングモールで時間を潰すことに。しかし、待てど暮らせど義母からの連絡はなく、気づけば3時間……。「何時ごろになる?」と夫がチャットを送っても返信はありませんでした。
その後も室内遊び場で娘たちを遊ばせて、ウィンドウショッピングをして、お茶をして……とさらに1時間。時間潰しも限界になってきたころ、ようやく義母から夫に電話がありました。「ショッピングモールにいるなら、ついでに夕飯のおかずを買って帰ってだってさ。まったく、仕方ないよなぁ……」と、夫は不満そうに言います。予定を忘れただけならまだしも、待たせている相手に用事まで言いつけてくる義母に呆れる私と夫。しかし、一晩お世話になるからと、疲れて不機嫌な娘たちを連れて夕飯の買い出しを済ませました。そして、17時ごろやっと実家に入ることができたのです。
私たちの顔を見るなり義母は「話が弾んですっかり遅くなっちゃった。買い出しに行ってくれて助かったわ~」と言います。夕飯の準備を気にせず長居できたと悪びれず話す義母に、ついに夫の堪忍袋の緒が切れたのです!
「予定を忘れるのは仕方なくても、わざわざ遠くから会いに帰った息子家族を放っておいてひと言も謝らないなんて! そんな態度じゃもう帰省する気にならないよ!」と言い放ちました。すると、そこでようやくまずいと思ったのか、義母は「ごめんね、ごめんね」と平謝りし、娘たちからも「もう忘れないでね! 約束してよ!」と言って許してもらえたのでした。
この事件以来、帰省の際は義母に何度もスケジュールを念押しするようになりました。予定を忘れることは誰しもありますが、忘れたことを謝りもせず待たせ続けるのはどうかと思います。自分の都合ばかり優先しないよう、思いやりを大切にしたいと思った出来事でした。
著者:田村ゆい/30代・ライター。おしゃまな6歳とマイペースな3歳の姉妹を育てる二児の母。夫が単身赴任中のため、毎日ワンオペで奮闘中。賑やかな娘たちと慌ただしい毎日を過ごしている。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年8月)
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普通なら息子家族の帰省って、楽しみで指折り数えて待ってるもの。。
しかも怒るまで謝らない。
忘れる程度のものだと思われてたんだから、次からは念押しはするけど、夫と、あちらが希望すれば子供だけで行ってもらう。
私は二度と行かない。
ふつ