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私を「専業主婦しかできない無能嫁」と親戚の前でバカにする夫→私「じゃあ離婚する」高飛車夫の哀れな末路は…

「専業主婦は暇でいいね」

エリート一家出身の夫や義姉から、そう見下される日々。家事も雑用も、すべて「専業主婦は暇だから」という理由で押しつけられていました。私は家政婦ではないのに……。

夫たちの高慢な態度に我慢の限界を感じ始めていた矢先、まさか私の得意な「あること」が、彼らの足元をすくうことになるとは思いもしませんでした。

ある日、リビングのソファでくつろいでいた夫が、私を見るなり唐突に口を開きました。

 

「なぁ、お前……最近、だらしなくないか?」

 

家事はしっかりしているし、思い当たる節がありませんでした。きょとんとしていると、夫はため息をついて「体型だよ、体型」と言ったのです。

 

「結婚して1年も経たないうちに、どんどん肥えてきてるじゃん。やっぱ30代はあちこちたるんでくるんだなぁ」

 

体重は変わっていないと反論しても、夫はにやにやするばかり。私より2歳の夫に「あなただっておじさんじゃない」と言い返すと、信じられない言葉が返ってきて……?

 

専業主婦に対する夫の決めつけ

「わかってないなぁ、男は年を取るほど深みが出るんだよ。賞味期限が短い女とは違うの」「俺は大企業勤めのエリートで、同期で一番期待されている。お前とは違って年齢とともに価値が増していくわけ」

 

「昔はもっといい女だったのに……どうせ専業主婦なんて暇だろ? 俺にふさわしい女でいられるように、もう少し努力しろよ」とまで言われ、私はうんざり。この「専業主婦は暇」という夫の決めつけが、今思えばすべての始まりでした。

 

 

 

幾度となく繰り返してきたこのやり取り。私はその日も、「私だって暇じゃないのよ」と反論して、あるものを引っ張り出しました。

 

それは作りかけの浴衣。義姉から、姪たちの浴衣を作るように言われたのです。「学習発表会で必要だから、1週間でお願い!」と言って、義姉は勝手に生地を送りつけてきたのです。私は引き受けるとも言っていないし、そもそもお裁縫だって得意ではないのに……。

 

夜なべして浴衣を作っていることを訴えても、夫は「仕方ないだろ、うちの一族で暇なのはお前だけなんだから」と取り合ってくれません。

 

「姉ちゃんは弁護士で忙しいんだから、暇なお前が助けるのは普通」「少しは俺の顔も立ててくれよ。働かなくても生活できる環境を作ってやってるんだから、俺の家族の頼みを断るなんておかしいだろ」

 

以前から、私は「働きたい」とも言っていました。そもそも夫に頼み込まれて専業主婦になったのです。専業主婦を続けることで、雑用を押しつけられるくらいなら働きたい……。

 

しかし、夫は「エリートの俺が嫁を働かせてたらカッコ悪いだろ! 甲斐性なしだと思われたらどうするんだ!」と突っぱねるだけ。今どき、共働き夫婦なんて珍しくもないのに。

 

「再来月の親父の法事も、お前はテキパキ動けよ! 専業主婦なのはお前だけなんだからな!」と釘を刺され、私はいつまで耐え続けなければならないんだろう……とこの生活に疑問を抱き始めたのでした。

 

 

 

その週末――。

 

なんとか期限ぎりぎりで浴衣を仕上げて送ると、すぐに義姉から電話がありました。

 

「すごーい、間に合ったんだ。作りもまあまあだね」

 

褒められてるのか今一つわからないお礼の電話。そして義姉は悪びれもせずにこう続けました。

 

「……まぁ、ほんとは既製品も買ってたんだけどね。娘たちにはほかの子と違うものを着せてあげたいけど……万が一間に合わなかったらヤバいじゃない? そういうリスクも考えておかないと、母親業はできないからね」

 

耳を疑いました。私が夜なべをしてまで作る必要はなかったのです。

 

「……それならそうと、早めに言ってほしかったです。私にも用事とか、いろいろありますし。スケジュールを調整して、夜なべして、仕上げたんですよ?」

 

感情的にならないように気をつけながら自分の思いを伝えたのに、義姉はそれを鼻で笑いました。

 

「そもそも専業主婦なのに、1週間もかかったのっておかしくない? 働いてるならまだしも……私なんて弁護士だよ? 仕事さえなければものの2~3日で仕上げられるわね」

 

慣れない裁縫で、指に針を刺したり、納得がいかない部分を縫い直したり……。私の苦労はなんだったのだろう、とむなしい気持ちになりました。

 

「ま、弟からは『いつでもうちの嫁を使ってくれ』って言われてるからね。また何かあったらお願いするから、よろしくね!」と言って、義姉は一方的に電話を切りました。

 

決定的な亀裂

それから1カ月後――。

 

夕飯の準備中だった私に、夫から連絡が入りました。

 

「今日、後輩、連れて帰るから。飯と酒の用意な! 家庭料理が食べたいって言っててさ」「こういうときのために専業主婦にしてやってんだぞ? 俺の顔を立ててくれよ。今からスーパーくらい行けるだろ?」

 

そう言われた瞬間、私の堪忍袋の緒がプツリと切れました。

 

「私が専業主婦だからって、なんでもかんでも許されると思わないで! そもそもお義姉さんもあなたも、何様のつもりなの!?」「私のことをバカにするのもいい加減にしてよ! お義姉さんなんて、3時間も炎天下の中、人気スイーツを買うためだけに私を並ばせたんだよ!? 私はあなたたちのなんでも屋じゃない!」

 

夫は面倒くさそうに「そのくらい別にいいだろ……ヒステリックになるなよ」「もっと物わかりのいい女だと思ってたのに」と言いました。

 

その態度にさらにカチンときた私は、以前見つけた「あるもの」についてカマをかけてみることにしたのです。

 

「だったら、その『物わかりのいい女』と再婚したら? ブランド財布をプレゼントした、いい人がいるみたいだもんね!」「領収書が落ちてましたけど? 私はそんなプレゼント、今までもらったことないのに」

 

夫は激しく動揺し、「あれは取引先へのプレゼントだ!」「俺は忙しいエリートだぞ? 浮気なんてしてる暇はない!」と必死に否定します。その様子を見て、私は黒だと確信しました。

 

「……そんなことはどうだっていい! 後輩が来るのは決定だからな! 急な対応にもテキパキ動けないと、お前の価値がなくなるぞ!」

 

こんな家政婦みたいな扱いをされて、浮気までされて……。自分のなかで、夫に対する愛情がどんどん冷めていくのを感じました。

 

「勝手にすれば? 後輩にごはんを食べさせたいなら、あなたが作ってね。私は外で好きなもの食べてくるから」

 

「自分の立場を理解しろ!」と怒鳴る夫の声を無視し、私は電話を切りました。

 

無能と呼ばれた妻の反撃

そして、義父の法事当日――。

 

夫は親戚たちが集まる前で、また私を「専業主婦しかできない無能嫁」と紹介し、笑いものにしました。

 

「最近、お前はちょっと生意気だからな。俺からの愛あるお仕置きってやつだ」と笑う夫を見て、私は黙って席を立ちました。そのまま玄関に向かい、駅に向かい――新幹線に乗って実家へ向かったのです。

 

途中で夫から「お前どこ行った!? なんで急にいなくなったんだよ!」とメッセージが送られてきました。私は最後のチャンスをあげようと思い、親戚たちの前でバカにされてつらかったことを伝えました。

 

しかし、夫から返ってきたのは、信じられない言葉でした。

 

「専業主婦しかできない無能嫁なんだから、仕方ないだろ」

「じゃあ離婚する」

 

そう言うと夫は「え?」と驚いた様子。けれど、「い、いきなりなに言ってるんだよ! 俺にバツつけようってのか! 家庭すらも管理できないのかって思われるだろ!」と、ここまで来ても夫が心配しているのは自分の世間体だけ。

 

私が再度離婚の意志を伝えると、「養ってやってるのに!」と恩着せがましく言ってきました。売り言葉に買い言葉で、私も思わず「働いてひとりで暮らしてたほうがずっとマシよ!」と返してしまいました。

 

一言だけですが、夫に思いっきり言い返して気持ちがすっと落ち着いた私。そのあとは弁護士経由で離婚届を送るとだけ伝え、スマホの電源を落としました。

 

 

 

1週間後――。

 

私が離婚の準備を進めている最中、今度は「ちょっと! どういうつもりよ!」「不倫なんてしてないから! 適当なこと言って、うちの家庭を壊すつもり!?」と義姉から怒りの電話がかかってきました。

 

実は、前職プログラマーだった私。普通の人が見逃すようなデジタル上の痕跡をたどり、情報を結びつけるのを得意としていました。

 

だから、夫の領収書から不倫の証拠を見つけるのも、私にとっては造作のないこと。義姉のSNSアカウントを見つけ、行動パターンを探って、同じ職場の先輩と不倫していることを突き止めるのも、朝飯前でした。

 

「……弁護士といえど、デジタルの足跡は消せないようですね。もちろん、お義兄さんにすべての証拠は共有してあります」「私を訴えるというなら、こちらも全力で応じます。家庭を壊して娘さんたちを悲しませてるのは、お義姉さん自身ですよ」

 

電話口でわめいていた義姉ですが、私の言葉を聞いて黙り込んでしまいました。

 

 

 

さらに1週間後――。

 

「俺が悪かった……」と、今度は夫からみっともない声で電話がかかってきました。

 

「俺、もう会社にいられない。不倫相手の旦那が……会社に怒鳴り込んできたんだ……だから退職することにした……」

 

夫の不倫相手は、あろうことか同じ部署の後輩。例のブランド財布の領収書は、その彼女へのプレゼントだったのです。

 

私は弁護士に依頼して、夫と不倫相手の両方に内容証明を送りました。それを不倫相手の旦那が見た……といったところでしょう。

 

不倫相手の旦那は、夫の上司や人事部にも抗議の連絡を入れていたそう。その結果、夫の不倫は一気に社内に知れ渡ったのです。

 

「俺が一番大切にしなきゃいけないのは、お前だったのに……調子に乗ってたんだ……。どうか、やり直してほしい!」「このまま離婚したら、親戚たちからも後ろ指をさされるだろ? ただでさえ会社を辞めて居場所もないのに……」

 

どこまでも自分のプライドが最優先の夫。

 

「離婚に至ったのは、専業主婦を下に見ていたあなたの態度のせい。しかも不倫までしてたんだよ? 離婚されて当然です」「何度だってやり直すチャンスは与えてきた。でもそれを無視してきたのはあなたでしょう? 私のことを本当に思っているのなら、離婚届にサインしてちょうだい」

 

その後――。

 

 

最後まで夫は再構築を望んでいましたが、調停離婚が成立。義姉夫婦も離婚し、姪たちの親権は旦那さんのほうへ。

 

共通の知人によると、元義姉は周囲に不倫がバレて引きこもりに。元夫は会社を自主退職し、できるだけ目立たないように過ごしていると聞きました。「無能」な私とは違う、「有能」な彼らのことですから、なんとかなるでしょう。

 

職業や立場に貴賤はありません。人を見下す人は、いつか自分自身が足元をすくわれます。

 

今回の経験はひどくつらいものでしたが、私は自分の尊厳を取り戻すことができたと思っています。これからは前職で培ったスキルを活かし、自分自身を信じて堂々と新しい人生を歩いていこうと思っています。

 

【取材時期:2025年8月】

※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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