こんにちは、保育士の中田馨です。母乳が出ないときや、ママがいないときに大活躍する粉ミルクですが、もっとラクに作ることができたらと思ったことがあるのではないでしょうか。私自身、仕事で調乳する機会も多く、自身の子どもを育てるときも粉ミルクには助けてもらいました。
今日は、粉ミルクを手際よくあげるラクテクをお話しします!
ミルクを作るときは専用グッズを用意する
ミルクを作るときは専用グッズを用意しておくと、衛生的にスムーズに作ることができます。また、器具を洗浄・消毒するものも必要です。こちらもミルク専用のものを用意するとスムーズになります。
例えば、哺乳瓶の底に粉ミルクが固まって洗い残してしまうと、そのかたまりから雑菌が繁殖することもあります。哺乳瓶の奥まで洗える棒の先にブラシがついている「哺乳瓶用ブラシ」があると便利です。
消毒方法によって必要なものも変わりますので、それぞれお伝えします。
煮沸消毒の場合
煮沸消毒は、たっぷりの水を沸騰させた鍋の中に、乳首は3分程度、哺乳瓶は10分程度煮沸します。煮沸消毒に用意するものは、大きな鍋、哺乳瓶をお湯から取るトング、哺乳瓶を乾かすときの洗いかごです。
薬液消毒の場合
薬液消毒は専用の消毒液を作り、指定の時間、哺乳瓶をつけおきします。薬液消毒に用意するものは、哺乳瓶がつかる大きな容器、トングなどです。
基本の粉ミルクの作り方
【1】哺乳瓶に粉ミルクを入れる
専用スプーンに必要量の粉ミルクをすくってすり切って哺乳瓶に入れます。
【2】お湯を入れる
一度沸騰させ、少し冷ましたお湯(70℃以上)をできあがり量の2/3入れます。乳首とカバーをつけて哺乳瓶をふって粉が溶けたら、残りの1/3を入れ混ぜます。この時に粉ミルクが泡立っている場合、出来上がり量は泡の下で合わせます。熱いお湯を使うので、やけどに注意しましょう。
【3】人肌まで冷ます
ミルクは、人肌まで冷まします。流水で冷やしていると哺乳瓶だけが冷えて、まだ中のミルクが熱かったということもあります。確かめるときは乳首を傾けてママの手首の内側にミルクを一滴垂らしてみましょう。ほんのり温かく感じる40℃ぐらいが適温です。
粉ミルクを調乳するときの注意点
・手洗いと器具の消毒
ミルクを作る前は必ず手洗いをおこないます。器具は清潔なものが良いので、必ず消毒したものを使いましょう。
・スプーンは専用のものを使用
缶の粉ミルクを使う場合は、その缶についている専用のスプーンを使いましょう。その理由は、メーカーの規定通りの濃度で調乳することで、母乳に近いエネルギーや栄養になるからです。自己判断で濃くしたり薄めたりするのは厳禁です。
・飲み残しは与えない
ミルクは新鮮であることが大切です。授乳1回ごとに調乳し、作り置きをしたり、飲み残しを与えたりすることはやめましょう。
粉ミルクを手際よくあげるコツ
では具体的に、粉ミルクを手際よくあげるコツをお話しします。
・赤ちゃんが飲む予定時間前にお湯を用意する
赤ちゃんが「おなかが空いた!」と泣き出してからお湯を沸かし始めると、赤ちゃんの泣き声にママも焦ってしまいます。赤ちゃんのおなかが空く時間の少し前からポットにお湯を沸かしておくと、スムーズにラクにミルクを作ることができます。
・1回量分にした粉ミルクの1日分をミルカーに入れる
赤ちゃんが飲む粉ミルク1回の量、1日分を朝にミルカー(粉ミルク専用小分け容器)に入れておくと、その都度、缶からミルクをすくい取らなくてもいいのでとってもラクです! ミルカーはお出かけするときのものだけではなく普段使いにも重宝します。私は夜の分も少し多めにミルカーに入れて、すぐに作れるようにお湯の入った保温ポットの横に置いていました。ミルカーも使う前に消毒しましょうね。
・冷ますときはボウルに入れる
熱湯を入れたミルクを冷ますときは、水を張ったボウルに流水を入れながら冷ますと手早く冷ますことができます。
・哺乳瓶の乳首はしっかり赤ちゃんの口に含ませる
哺乳瓶の乳首の先っぽだけを赤ちゃんの口に含ませると、赤ちゃんはとても飲みにくく時間もかかってしまいます。時間がかかるとミルクの温度が低くなり、飲むのを嫌がる子もいます。
・乳首は赤ちゃんのお口にしっかりと含ませること
・乳首の中が常にミルクで満たされていること
上記は手際よくミルクをあげるコツのひとつです。
・げっぷは優しくさする
げっぷをさせるときは、赤ちゃんを向かい合わせの縦抱きにします。ママのほうに赤ちゃんのあごが乗るように抱っこして、下から上へ優しくさすってあげて、げっぷさせます。
粉ミルクが手際よく作ってあげられると、赤ちゃんも泣かずに済み、ママもパパもホッとしますよね。GW中にパパもできるように、ぜひやってみてくださいね!