義母の意地悪な食事攻撃
夫と結婚してから、車で20分ほどの隣町でひとり暮らしをしている義母は、「ひとりだと寂しいから」と3カ月に一度食事に誘ってきます。義母は会うたび私に嫌いな食べ物を聞いてくるのですが、困ったことに次に義母宅を訪れると、義母の用意した手料理やお惣菜の中に必ずその嫌いな食べ物が並んでいます。最初は「好きと嫌いを覚え間違えたのかな?」と思い、我慢していました。しかし、いつも同じことを聞かれ、嫌がらせかのように毎度出されるとなると、違和感が募ります。
ある日、夫が席を外しているときに、また義母に「嫌いな食べ物はなんだったかしら?」と聞かれました。そこで私は、あえて大好きな「お刺身」を挙げてみたのです。すると、やはり次に義実家に行ったときに、お刺身が食卓に並んでいました。
「これ、好きなやつじゃん。よかったね!」と言う夫の発言に対し、義母が「えっ!? 好きなの? あなた、この前嫌いって言ってたじゃない」と言ったのです。義母は、覚え間違えていたのではなく、ちゃんと私が言ったことを覚えていたようでした。そして、わざと食卓に私が嫌いな食べ物を出していたことも明らかに……。
すると見ていた9歳の息子が「ばぁば、わざとママの嫌いな物を出していたの?」と声をあげました。母親である私が、おばあちゃんにいじめられていると感じ、ショックを受けたのか息子の目には涙が。「意地悪おばあちゃんは嫌い!」と怒ってくれたのです。悪事が孫に知られ、バツの悪そうな顔をして黙り込む義母。
夫が「なんでそんなことするんだよ」と言うと義母は、シングルマザーとして手塩にかけて育てた息子が私に取られた気がして、嫉妬心からの行動だったと言いました。理由に呆れていると息子が「おばあちゃん、パパはおばあちゃんだけのものでも、ママだけのものでもないよ。みんな一緒の家族でしょ」と大人顔負けの発言。まだ小学生の孫にど正論を突きつけられた義母は、「そうよね……ごめんなさい」と謝罪してくれたのでした。
息子に対しては「好きなものはなに?」と聞き、行くたびに息子の好きな料理をたくさん手作りしてくれるやさしいおばあちゃんの義母。気まずさからか私にまでは好きな食べ物を聞いてこないものの、その一件以降、あえて私の嫌いな物を食卓に出してくることはなくなり、程よい距離感を保てています。
嫉妬心から、悪意を持って嫌いな食べ物を出していたということはやはりショックでした。しかし、息子の言うように、私たちは血はつながらずとも家族。取った取られたの関係ではなく、共に支え合う家族として、お互いに思いやりを持った関係を築かなければと実感した出来事でした。
著者:水沢ありか/30代・ライター。鉄道が好きな9歳の息子を育てるママ。休日は親子で電車を眺めに出かけて楽しんでいる。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年8月)
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